【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第346回】
さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
今回は、1月27日から公開の『祈りの幕が下りる時』を掘り起こします。
最大の“謎”は、加賀恭一郎!?
東京都葛飾区のアパートで滋賀県に住む女性が絞殺死体で発見された。松宮や警視庁捜査一課の刑事たちが事件の究明に当たるが、捜査は難航。やがて捜査線上に女性演出家である浅居博美の存在が浮上し、近くで発見された焼死体と絞殺事件との関連性を疑う松宮は、その遺品の中から日本橋を囲む12の橋の名前が記された遺品を発見する。そのことを知った加賀恭一郎は、大きく心を乱す。
「この事件、俺の過去と関わりが強すぎる…」。
人気ミステリー作家・東野圭吾の“加賀恭一郎シリーズ”から『祈りの幕が下りる時』がついに劇場公開となります。小説の発売時から映像化を待ち望んでいたファンも多い本作、その期待を裏切らず、シリーズ最高の“泣けるミステリー”となりました。
父との確執、母の失踪など、これまで明かされることがなかった加賀恭一郎の謎が明らかとなる本作。これまで心の内側を見せることがなかった加賀を、阿部寛がエモーショナルに演じています。
共演には美人演出家の浅居博美役を松嶋菜々子が演じるほか、及川光博、伊藤蘭、小日向文世と華やかな顔ぶれ。また山﨑努、溝端淳平、田中麗奈が前作から続投するのも、ファンにとっては嬉しいことでしょう。
謎を解く推理モノとしての醍醐味はもちろんのこと、家族をテーマとした重厚な人間ドラマとしても見応えある作品です。
「新参者」シリーズと言えば、舞台は東京・日本橋。人形町や水天宮など歴史ある町並みに、風情を感じる人も多いのではないでしょうか。
映画を観た後で、のんびり日本橋界隈を散策するのも、これまた一興ですね。
祈りの幕が下りる時
2018年1月27日から全国東宝系にてロードショー
原作:東野圭吾「祈りの幕が下りる時」(講談社文庫)
監督:福澤克雄
出演:阿部寛、松嶋菜々子、溝端淳平、田中麗奈、キムラ緑子、烏丸せつこ、春風亭昇太、音尾琢真、飯豊まりえ、上杉祥三、中島ひろ子、桜田ひより、及川光博、伊藤蘭、小日向文世、山﨑努 ほか
©2018 映画「祈りの幕が下りる時」製作委員会
公式サイト http://inorinomaku-movie.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/