本年度アカデミー賞大本命!『スリー・ビルボード』

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【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第353回】

さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、2月1日公開の『スリー・ビルボード』を掘り起こします。


きっかけは3枚の看板、観る者を驚きの結末へと連れ去るクライム・サスペンス


第75回ゴールデングローブ賞で最多4冠に輝いた『スリー・ビルボード』。先日発表された第90回アカデミー賞では作品賞、主演女優賞、助演男優賞、脚本賞、作曲賞、編集賞の6部門で7ノミネートされ、助演男優賞ではウッディ・ハレルソンとサム・ロックウェルが異例のダブルノミネートとなったことでも話題となっています。

まさにいま話題沸騰の本作が、オスカーの発表に先駆けて日本でも公開となりました。


アメリカ・ミズーリ州の片田舎の町。寂れた道路沿いには巨大な3枚の広告看板が掲示されている。それは7か月前に何者かに娘を殺された主婦のミルドレッド・ヘイズが、なんの進展もない捜査状況に苛立って、広告社と契約を交わして出したものだった。

さらに追い討ちをかけるように、テレビのニュース番組の取材に対し、ミルドレッドは犯罪を放置している責任は警察署長のウィロビーにあると攻撃。それを快く思わない警察やウィロビーを敬愛する町の人々とミルドレッドの間には埋まらない溝が生じてしまった。

そして次々と不穏な事件が起こり始め、事態は予想外の方向へと向かっていく…。


主人公のミルドレッドを演じるのはフランシス・マクドーマンド。“娘のために戦う母親”と言えば聞こえはいいですが、自分の邪魔をする人間には暴力も辞さないちょっぴりクレイジーな一面を併せ持つキャラクター。つなぎという“戦闘服”に身を包み、敵に挑む時はアグレッシブに、娘の死に悔しさや切なさを滲ませる時は繊細に、母親としての心情を演じ分け、観る者を圧倒します。

共演者には実力派キャストが集結。ウィロビー署長にウディ・ハレルソン、トラブルメーカーのディクソン捜査官にサム・ロックウェル、さらにはジョン・ホークス、ルーカス・ヘッジズらが名を連ね、俳優たちの重厚感あふれる演技が見事なケミストリーを生み出しています。


監督を務めたのは、マーティン・マクドナー。アメリカを旅行中に見かけた看板からインスピレーションを得たという本作は、ブラックユーモアとシリアスなドラマ性が絶妙なバランスでシンクロするクライム・サスペンスとなりました。

映画の見どころを話す時、「先が読めない展開」という表現を使うことがありますが、この映画に関してはまったく先が読めません! 予想だにしない方向へと向かっていく本作の結末を知りたい人は、いますぐ映画館へ。


スリー・ビルボード
2018年2月1日から全国ロードショー
監督:マーティン・マクドナー
出演:フランシス・マクドーマンド、ウディ・ハレルソン、サム・ロックウェル、ジョン・ホークス、ピーター・ディンクレイジ ほか
©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation
公式サイト http://www.foxmovies-jp.com/threebillboards/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/


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