「お金」の視点で平昌五輪を楽しむ!
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平昌オリンピックが、今週の金曜日から開幕します。なんか開会式の練習やってて、無茶苦茶、寒かったみたいだね。なんだかんだいって開会式のチケットは8割がた売れている。本番は、カイロとか貼って対策するんでしょう。
早いなあと思ったのが、長野オリンピックから20年経っている。私は長野オリンピック、弘兼憲史さんと一緒に行って、朝の番組を中継しました。私も古いね(笑)でね。今回の平昌オリンピックは、だいたい長野オリンピックと同じぐらいなんだって。予測では、外国人観光客39万人、韓国人観光客200万人が訪れ、消費も4兆7000億ウォンと期待している。
1998年の長野オリンピックの時は競技観戦者(外国人観光客と国内を含めた合計)127万人。オリンピック関連施設などを訪れた期間中の長野県の観光客の合計230万人。観客動員の数字で見ると、平昌と長野は同じぐらい。
韓国が一番期待しているのが、中国からの観光客。中国最大の旅行シーズン「春節」は、オリンピック期間中なんです。「旧暦の1月1日」に当たる2月16日を「中国デー」とし、各国からの観光客に中国文化を紹介するイベントを行うなど、中国との友好的な立場を示し、中国からの観光客増大、消費拡大を狙っている。
続いて盛んに言われているのが「チケット」が売れていない問題。去年の11月、100日前に公表されたチケットの販売率「31・7%(33万9,000枚)」。この数字がセンセーショナルに報道されました。しかも海外向けは半分以上売れていたにも関わらず、韓国国内向けが全く売れていないというので、韓国国内でも問題となった。その後、文在寅大統領も呼びかけるなど積極的な活動を行い、ことしの1月19日時点では69・7%まで販売率が上がった。
チケットの中で、一番安い競技は何か? クロスカントリーとボブスレー予選の2万ウォン。反対に競技で一番高いチケットは何か? 男子アイスホッケーの決勝で、90万ウォン。フィギュアスケートのエキシビションが80万ウォンです。フィギュアスケートのフリーが60万ウォン。フィギュアスケートのショートが55万ウォン。韓国国内では、もっとフィギュアのチケット価格を高くしてもよかった! との声も出ている。
特に男子フィギュアのチケットに関しては日本からの観戦付き90万円のツアーが完売するなど大人気。また韓国の代理店が、日本からの観戦ツアー、400枚引き受けましたが、結果、日本人ファンがほしがるA席は1枚も獲れずにトラブルになっているケースもある。被害総額は1億円にも上ると言われている。
さらに一番チケットが高額な「男子アイスホッケー」も、不満が出ている。オリンピックのアイスホッケーと言えば、1998年の長野大会以降、5大会連続でアメリカの4大スポーツ、NHLの協力の元、オリンピック期間中はリーグ戦を休みにして、世界中のスーパースターの参加し、盛り上げてきました。1大会あたり、平均141人のNHL選手が参加してきました。しかし今回、選手の派遣を見送ることになりました。
その理由は「保険金」。これまではIOCが、選手の渡航費と、莫大な保険金を支払っていた。しかし「商業的なリーグを優遇するわけには、いかない」と、資金打ち切りを決定。代わりに国際アイスホッケー連盟が2,000万ドルの負担を申し出ましたが、NHL側が「もう我々の役目は終わった」と出場を拒否しました。そもそもアメリカ国内では、およそ7割のファンがリーグを中断してオリンピックに参加することに、反対していたそうです。
オリンピックにおける、アメリカ! というと、アメリカのゴールデンタイムに合わせた、競技開始時刻が問題視されます。今回も当然そうです! 日本で一番視聴率が期待される、2月17日(土)の男子フィギュアのフリーは、韓国時間午前10時から。アメリカの東部時間では午後8時となります。羽生選手や宇野選手のライバル、ネイサン・チェンが、アメリカでは大人気! 他にもスノーボードをはじめフリースタイルスキーなどアメリカで人気の種目は、のきなみ現地時間は午前中アメリカ時間のゴールデンタイムに試合が行われます。
そこには、アメリカでオリンピック中継でのし上がった放送局NBCの巨大なチカラが存在します。2014年のソチ大会から、2032年夏季まで10大会分のアメリカ向け放送権を、およそ120億ドルで獲得。1大会およそ1,200億円。ちなみにNHKと日本の民放が合同で支払う金額は今回の平昌オリンピックから2024年パリの4大会分でおよそ1,100億円。1大会分で計算すると275億円。NBCと比較すると、およそ1/4となります。
最後になりましたが、「報奨金」。前回、ソチで金メダルを獲得した羽生結弦選手はJOCから300万円。そして日本スケート連盟から300万円、合わせて600万円を獲得しました。JOCは、2年前のリオ大会から金メダルに対する報奨金を500万円にUP。それに合わせて日本スケート連盟は今大会から金メダルを500万円に上げました。つまり羽生選手が金メダルを獲得すると1千万円の報奨金を受け取れる。
また契約する「スポンサーからの報奨金」もあります。今回話題なのがソチ大会のスノーボード女子パラレル大回転銀メダリストの竹内智香選手。契約する、スポーツメーカーの「ドーム」の社長が太っ腹の人。あの「陸上100メートルのケンブリッジ飛鳥が9秒台出したら1億円を出す!」と言って話題になりました。もし今回、竹内智香選手が金メダルを獲得した場合報奨金として「3,333万円」を出すと宣言して話題となっています。
2月5日(月)高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より
高嶋ひでたけのあさラジ!
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