室町時代、種子島藩主と刀作り職人と火縄銃によって日本のネジは生まれた

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日本のネジの歴史は、室町時代の終わりの1543年に始まったとされています。ポルトガルの船が九州の種子島に流れ着いた時、当時の種子島藩主が、ポルトガル人から『火縄銃』を2丁、購入しました。そのうちの1丁を八板金兵衛(やいた・きんべえ)さんという刀作りの職人さんに与えて、“この火縄銃の構造を調べて、これと同じモノを作るように”と命じました。

調べてみると、その火縄銃には『雄ねじ(ボルト)』と『雌ねじ(ナット)』が使われていることが分かりました。それが“日本人が見た最初のネジ”と言われています。早速、同じネジを作ることに取り掛かりましたが、『雄ねじ』は当時、既にあった道具を使うことで、比較的簡単に作ることが出来たそうです。

問題は『雌ねじ』です。当時は今のように『雌ねじ』を作るための道具が無かったことから、とても苦労したそうです。そして試行錯誤した結果、金兵衛さんはある方法を思いつきました。

それは銃の筒の部分を加熱して、そこに『雄ねじ』を銃のクチの部分から入れていきます。それをハンマーなどで叩いて、『雌ねじ』の形に仕上げていく・・・というものです。そして最終的にこの方法で、『雌ねじ』を作ることに成功したとされています。

この金兵衛さんが考え出した方法が、現在の日本のネジ作りの始まりとされています。

この八板金兵衛さんが作ったとされる火縄銃は、ポルトガルから伝わった銃と一緒に、種子島にあります『種子島開発総合センター 鉄砲館』に展示されているそうです。

(2018年3月28日放送分より)

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