【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第421回】
さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
今回は、6月1日から公開された『OVER DRIVE』を掘り起こします。
人車一体の公道の格闘技!ラリーの世界を舞台に描く、若者たちの熱い絆と愛。
セイコーカップラリーシリーズ。それは、世界最高峰のラリー競技・世界ラリー選手権(WRC)の登竜門として、若きドライバーたちがしのぎを削る国内トップカテゴリーとして注目を集める場。ライバルチームと熾烈なデッドヒートを繰り広げるスピカレーシングチームには、真面目で確かな腕を持つメカニックの兄・檜山篤洋と、WRCへのステップアップを目指す天才ドライバーの弟・檜山直純がいた。直純は兄の助言を無視して無謀なレースを展開するため、兄弟はラウンドごとに衝突を繰り返す。そのため、チーム内にも険悪なムードが漂っていた。
ある日、素行の悪い直純のマネジメント担当として、遠藤ひかるがやって来る。彼女はラリーの知識などまるでない、ズブの素人。そんな彼女を、檜山兄弟の確執に秘められた過去、そしてチームを巻き込むほどの試練が待ち受けていた…。
公道を全開走行で駆け抜けるもっとも過酷な自動車競技、ラリー。世界中のあらゆる道が戦いの舞台となり、F1に負けずとも劣らない人気を博すスポーツです。近年はWBCで日本車がチャンピオンを獲得するなどの活躍を見せ、日本国内でもラリーへの関心が急速に高まっています。
そんなラリーの世界をじっくりと描いた新たなエンターテインメント作品が誕生しました。
ストーリーの要となる檜山兄弟を演じるのは、いまをトキメク人気俳優たち。冷静沈着な兄・篤洋役に東出昌大、勝気な弟・直純役に新田真剣佑。俳優としての持ち味がキャラクターにピタリとハマり、ラリーに命を捧げる兄弟を熱演しています。
ヒロインのひかる役には森川葵、さらに北村匠海、町田啓太、要潤、吉田鋼太郎らが共演。
メガホンを取ったのは、『海猿』『劇場版 MOZU』などの大ヒット作を手がけてきた羽住英一郎監督。真のプロフェッショナルが戦う世界を徹底的にリアルに描き、ラリーを知らない人でも熱い感動を覚える作品となりました。
兄弟愛やチームの絆など濃厚な人間ドラマを展開する本作で、やはり外せないのがラリーシーン。首都高をSSとして走行するシーンや激しいクラッシュなど、最新の撮影機材を駆使したスペクタクルな映像は迫力満点。初めてラリーに触れる人はもちろん、モータースポーツファンがご覧になっても、走行を目の前で観ているような臨場感と興奮を体感することが出来ます。
そういった意味では、出来るだけ音響設備の良い大きなスクリーンで観ることがオススメ。映画館に響き渡るエンジン音とともに、レースに賭ける男たちの熱いドラマをとくとご堪能あれ。
OVER DRIVE
2018年6月1日(金)から全国東宝系にてロードショー
監督:羽住英一郎 脚本:桑村さや香
主題歌:WANIMA『Drive』(unBORDE/Warner Music Japan)
出演:東出昌大、新田真剣佑、森川葵、北村匠海、町田啓太、要潤、吉田鋼太郎 ほか
©2018「OVER DRIVE」製作委員会
公式サイト http://overdrive-movie.jp/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/