他人事ではない中国の海洋進出~日本はどう立ち向かっていくのか

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6/7 FM93 AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!③

中国の要求に従うな~台湾表記問題をトランプ政権アメリカ航空会社に要請
7:18~お早う! ニュースネットワーク その2:コメンテーター高橋和夫(国際政治学者)

他人事ではない中国の海洋進出~日本はどう立ち向かっていくのか

中国政府が外国航空会社に台湾を中国の一部として表記することを要求

中国政府が、外国航空会社に対し、webサイトなどで、台湾を中国の一部として表記するように求めている問題で、イギリスの新聞『フィナンシャル・タイムズ』は、「トランプ政権がアメリカの航空大手に対し、中国の要求を飲まないよう要請した」と報じた。

飯田)「台湾」や「中国台湾」などと表記しないように求めたとか。オリンピックなどでは「チャイニーズタイペイ」と言ったりしますね。ここに来て、台湾に対して中華人民共和国は強硬な感じがありますね。

高橋)これまで文句を言わなかったのに、急に言ってきましたよね。もちろん中国の軍事力拡大を背景に台湾海峡周辺で大演習したりしています。
アメリカ国内では「オバマ政権が中国に対して優しすぎたのでは?」と。「中国が海洋進出を始めた時期にもっと強く出ていればこんなことにならなかったのに」という反省はあるのです。先日マティス国防長官がそれこそシンガポールで演説して、「中国の勝手な振る舞いを許さない」と釘を刺しましたから、それに歩調を合わせるように、強く出ようとコンセンサスがホワイトハウスにあると思います。

日本に求められるのは高い潜水艦能力

飯田)南シナ海でああして滑走路まで造ってしまった。そして、台湾に来て……すると、東シナ海、日本にとっては喫緊の課題というか、そこも怪しくなってきますよね。

高橋)どこかでしっかり線引きしないと、そのうち沖縄も中国のものだと言い始めたらどうするんだと、中国専門家の間では出ています。特に日本がこれからアメリカと協力していく上で重要なのは潜水艦対策だと思います。中国の原子力潜水艦が核ミサイルを積んでウロウロするのがアメリカ人にとって最大の脅威。日本にできることは、日本の潜水艦能力は非常に高いので、それをしっかり監視していくこと。それから、排他的経済水域の地形調査などを中国に許さないということを、しっかりやっていくこと。それがある意味でアメリカと協力することでもあるし、日本の国益を守ることにもなる。海面下で見えませんが、しっかり海上自衛隊のみなさんには頑張って欲しい。

ソナーによって中国の潜水艦を監視

飯田)対潜哨戒航空機のP-3Cがありますが、索敵能力は相当高いようですね。

高橋)そうですね。どんな波でも着水できる特別な技術を持っていて。あれがインドやフィリピンにも出ていますから、日本の技術が中国の海洋進出を監視する状況ですね。

飯田)世界地図を90度傾けて見ると、ちょうど中国から見た日本列島が、瓶のふたのように邪魔になっています。あの海峡を抑えておくと、潜水艦監視も上手くいくのですか?

高橋)そうですね。ちょうど日本人が手を広げて中国に待ったをかけているところはあります。ですから、軍事機密とは思いますが、ああいうところには音波探知機(ソナー)がいろいろ沈めてあって、潜水艦のスクリューを分析するのだと思います。冷戦時代、ソ連の潜水艦に対して、そうでした。

飯田)ウラジオとかにいた潜水艦隊を、全部監視していた。

高橋)そうですね。港の前でアメリカの潜水艦が待っていて、マンツーマンで追いかける。ソ連もアメリカに対して同じことをしていましたが。

飯田)知られざる冷戦時代の話、まだまだあるのですね。

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