西日本豪雨災害~ボランティアに行く際の事前準備や活動内容について
公開: 更新:
ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月16日放送)に広島市災害ボランティア本部副本部長の松原裕樹が電話出演。現在の広島の状況と、これからボランティアに来る人へ向けての準備や作業内容について解説した。
広島県内で21のボランティアセンターがボランティア募集をしている
死者209名に上る大きな被害が出た西日本豪雨被災地では、この3連休の多くのボランティアの方々が集まっている。現地は猛烈な暑さのなか、被災した地域の住民の方々は後片付けに追われているが、熱中症や感染症が心配されている。
飯田)ボランティアが支援するこの動き。この3連休、そして来週からは学生は夏休みを迎えますので、増えることも予想されています。
そこで、まずは現地で支援をする際の注意点や、どんな支援がいま必要とされているのかについて、広島市災害ボランティア本部副本部長の松原裕樹さんに電話で伺っていきます。まずは、いまの状況について。メインは片付けということになるのでしょうか?
松原)そうですね。現在広島県はもともと23市町があるなかで、いま18市町で災害ボランティアセンターが立ち上がっています。そのなかでも、広島市に関しては、8区中4区でボランティアセンターが立ち上がっています。つまり、いま県内では全部で21の災害ボランティアセンターが、ボランティアを募集しています。
飯田)人手の意味では、足りないということですか?
松原)この3連休、たくさんの方がボランティアに来て下さっていますが、多くの市町で多くの県民が被災している状況です。とても深刻な状況ですから、県外の方々に、またお手伝いに来ていただけたらな、という状況です。
飯田)水道や電気などのインフラの復旧は、どの程度進んでいますか?
松原)被災当初から関係者の方々が迅速な復旧作業を行っています。しかし、まだJR在来線が止まっていたり、道路が普通だったり、断水が続いている地域も多々あります。とても深刻な状況ですね。
力仕事以外にも手伝いを求められている作業は多くある
飯田)人手の部分で言うと、泥まみれになってしまった家のなかの片付けとか、ですか?
松原)現在、主に活動しているのは土砂やがれきの撤去。それから、汚れてしまった家屋のなかにある物を外へ運搬したり片付けたり。そういうことが、とても住民の方が必要とされていることですね。
飯田)そういうのは、機械が使えませんからね。人手で、1つずつ出していかないといけない。
松原)広いところの土砂を撤去することもあれば、床下など、本当に狭いところへ入って泥を掻き出す作業も現在行われています。
須田)これを機会に初めてボランティアに行こうとしている方もいると思います。作業の難易度は、どの程度のレベルのものをやるのですか?
松原)この暑さです。土砂やがれきの撤去はとても過酷な作業であるし、多少なりとも力が必要な作業です。しかし、その他にも軽い物を運んだり、支援物資を仕分けしたり。それから土砂撤去後の家屋清掃など、力がある人だけでなく、色々な方にもお手伝いいただける活動内容があると思います。
作業着や装備は可能な限り事前に用意してから被災地入りして欲しい
飯田)こちらからボランティアへ行く際、自分で用意しておくべき物は、どのような物がありますか?
松原)基本的にボランティアの方々には自己完結でお越しいただきたい。だから、きっちりした服や装備、飲料水や熱中症対策を十分にしていただけたら、と思います。
飯田)マスクや軍手も、自前で用意した方がいいですよね?
松原)そうですね。基本的に長袖・長ズボン・長靴。そして手袋ですね。それから、現在は泥が乾き、粉塵が酷い状況です。マスクやゴーグル、帽子やヘルメットなどをきちんと身につけて欲しいですね。
飯田)泊まりがけで行く場合、宿泊地の手配ですが、広島市内では泊まるところは手配できますか?
松原)広島市内も含め、被災が酷い地域では宿泊施設も休止しているところもありますが、まだ宿泊できるところはあると思います。ぜひ県外からも検討していただけると、とてもありがたいです。
飯田)ボランティア募集の情報は、インターネットなどで入手できますか?
松原)現在、広島県と広島市の社会福祉協議会のホームページで情報発信しています。また、各ボランティアセンターでも独自でFacebookなどで、情報発信を行っています。そこに情報が載っていますので、しっかりとチェックしていただきたいと思います。
飯田)まさにいま、被災地は人手が足らない状況ですよね。
須田)そうですね。夏休みにはいることで、学生の方にはできることがたくさんあるでしょうから、ぜひ参加していただきたいと思います。
飯田)本日の広島の予想最高気温は35度。ボランティアに行かれる方は、熱中症対策をしっかりして、無理せずに、できる範囲でやっていただければ、と思います。
番組情報
忙しい現代人の朝に最適な情報をお送りするニュース情報番組。多彩なコメンテーターと朝から熱いディスカッション!ニュースに対するあなたのご意見(リスナーズオピニオン)をお待ちしています。