「真打ち登場」の真打ちって何のこと?

By -  公開:  更新:

「ハロー千葉」では、千葉のイベント情報に合わせて、耳より情報を紹介する。今回は、「千葉県文化会館」からアマチュア落語コンテストについての話題だ。

「真打ち登場」という言葉がありますよね。
一般的に、他より遅れて・あるいは最も遅く登場し、最も力量のある人物…という場合が多いです。

この「真打ち」という言葉、実はとある職業で、今も身分のひとつとして使われています。それが「落語」です。
落語家が行う寄席のなかで、一番最後に出る資格を持っているのが「真打ち」なのです。

真打ちはいわゆる「大トリ」であり、その寄席で最も力量のある人物として登場できます。弟子を取ることもでき、落語家の方が目指す目標とも言われているそうです。

なぜ「真打ち」と呼ばれるようになったかは諸説あるそうですが、最も有力な説が「ろうそくの芯を打つ」説です。
昔の寄席は今のような電気ではなく、ろうそくが照明代わりでした。そのため、寄席が終わると最後の出演者がそれを消し、明かりを落としました。
このことから、ろうそくの芯を打つ(切って消す)ことが「芯打ち」に転じ 、そこから字を変え「真打ち」になった…という説が一般的なようです。

余談ですが、落語の風習のひとつとして、高座で羽織を脱ぐしぐさがありますよね。暑いから脱いでいるわけでもなさそうですし、タイミングも人それぞれで、なんだか不思議ですよね。

これも元となる理由があって、寄席が大衆演芸として人気を博した時代、何軒も掛け持ちする落語家がたくさんいました。そうなると到着時間のずれなどもあり、落語家が時間どおり到着しないこともありました。
そのとき、高座に出ている落語家は羽織を脱ぎ、舞台の袖に投げておきます。羽織が舞台袖で片付けられれば次の噺家が到着している合図。片付けられなければ、まだ準備ができていないため、場をつないで話をする必要がありました。

今ではその風習自体はなく、いわゆる「お約束」のひとつとして残っているようです。
現代に残る言葉や仕草のもとの意味を知ると、また物事が違って見える気がして、面白いですよね。

「真打ち登場」の真打ちって何のこと?
さて今回は、「第8回 落語国際大会in千葉」をご紹介します。
これは、アマチュア落語のコンテストで、今月20日(木)まで参加者を募集しています。
応募の際は古典落語での審査となります。10分以内でDVD映像に収録して、運営委員会まで郵送して下さい。
10月初旬に合否が通知され、50名前後の方が予選に進めます。

千葉県文化会館で、11月17日(土)に予選、翌日18(日)に決勝大会がありますが、ここでの演目は、古典・新作・創作、どれでも構わないそうです。予選と決勝は観覧無料、どなたでも自由にご覧いただけますよ。
応募資格は18歳以上で、落語に対してアマチュアで、一般の方、学生さん、また外国の方もOKですが、日本語で演じて下さいね。
詳しくは、落語国際大会in千葉 運営委員会、電話 043-239-5711 へどうぞ。
ホームページもあわせてご覧ください。

千葉県文化会館
古典の日記念 第8回落語国際大会IN千葉

開催月日:
予選 11月17日(土)
決勝 11月18日(日)
開演時間:13:00 開演
会場:千葉県文化会館 小ホール ほか
入場料:無料
詳細はこちら

【ハロー千葉】

Page top