「真打ち登場」の真打ちって何のこと?
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「真打ち登場」の真打ちとは何かを解説
「ハロー千葉」では、千葉のイベント情報にあわせて耳より情報を紹介する。今回は「真打ちとは何か」と、「千葉県文化会館」からアマチュア落語コンテストについての話題だ。
「真打ち登場」という言葉がありますよね。
「真打ち登場」とは一般的に「最も力量のある人物が、ほかの人よりも遅れて・あるいは一番遅く登場すること」という意味で使われます。
しかし、そもそも「真打ち」とは何のことなのでしょうか?
この「真打ち」という言葉、実はとある職業で身分のひとつとして現在も使われています。
「真打ち登場」の真打ちとは?
真打ちとは、興行の一番最後に出る資格を持っている落語家や講談師のこと
真打ちとは、落語家や講談師が行う興行のなかで一番最後に出る資格を持っている人のことです。
真打ちはいわゆる「大トリ」であり、その興行のなかで最も力量のある人物として登場できます。弟子を取ることもでき、落語家・講談師の方々が目指す目標のひとつでもあります。
そんな真打ちですが、語源はいったい何なのでしょうか?
真打ちの語源は?
真打ちの語源は、最後の出演者を表す「芯打ち」という説が有名
なぜ「真打ち」と呼ばれるようになったかは諸説あるそうですが、よく知られているのが「芯打ち」説です。
昔の寄席では、最後の出演者がろうそくの「芯を打って」明かりを消していた
昔の寄席では今のような電気ではなく、ろうそくを照明として使っていました。そのため、寄席が終わると最後の出演者がろうそくの芯を切って消し、明かりを落としました。
このことから、ろうそくの芯を打つ(切って消す)人が「芯打ち」と呼ばれ始め 、そこから字を変え「真打ち」になった…という説です。
ところで余談ですが、落語の風習のひとつに高座で羽織を脱ぐ仕草がありますよね。暑いから脱いでいるわけでもなさそうですし、なんだか不思議です。落語家が高座で羽織を脱ぐのにも、もちろん由来があります。
落語家が高座で羽織を脱ぐ由来は?
脱いだ羽織が片付けられるか否かで、次の落語家の到着を判断していたことが由来
落語家が高座で羽織を脱ぐ仕草は、脱いだ羽織が片付けられるかどうかで次の落語家の到着を判断していたことに由来します。
寄席が大衆演芸として人気を博した時代、寄席を何軒も掛け持ちする落語家がたくさんいました。そうなると、落語家が時間どおり到着しないこともありました。
そのとき、高座に出ている落語家は羽織を脱ぎ、舞台袖に投げておきます。羽織が舞台袖で片付けられれば、次の落語家が到着している合図。片付けられなければ、まだ準備ができていないため話をして場をつなぐ必要がありました。
現在はほとんど使われなくなった合図ですが、「噺の本編に入るときに羽織を脱ぐ」という落語家の仕草は今でも残っています。現代に残る言葉や仕草の由来を知ると、また物事が違って見える気がして面白いですよね。
まとめ ~真打ちとは?
真打ちとは、落語家や講談師が行う興行のなかで一番最後に出る資格を持っている人のことです。真打ちはその興行のなかで最も力量のある人物であり、落語家・講談師が目指す目標のひとつでもあります。
真打ちの語源は、最後の出演者を表す「芯打ち」という説が有名です。
昔の寄席では、最後の出演者がろうそくの芯を打って(芯を切って)明かりを消していました。そのため、最後の出演者が「芯打ち」と呼ばれるようになり、字を変えて「真打ち」になったという説です。
「第8回 落語国際大会in千葉」をご紹介(イベント終了)
さて今回は、「第8回 落語国際大会in千葉」をご紹介します。
これは、アマチュア落語のコンテストで、2018年9月20日(木)まで参加者を募集しています。応募の際は、古典落語を10分以内でDVD映像に収録して、運営委員会まで郵送して下さい。10月初旬に合否が通知され、50名前後の方が予選に進めます。
千葉県文化会館で、2018年11月17日(土)に予選、翌日18(日)に決勝大会があります。ここでの演目は、古典・新作・創作、どれでも構いません。予選と決勝は観覧無料、どなたでも自由にご覧いただけますよ。
応募資格は18歳以上で、落語に対してアマチュアで、一般の方、学生さん、また外国の方もOKですが、日本語で演じてくださいね。
詳しくは、千葉県文化会館の公式サイトをご覧ください。
千葉県文化会館
古典の日記念 第8回落語国際大会IN千葉(2018年イベント終了)開催月日:
予選 2018年11月17日(土)
決勝 2018年11月18日(日)
開演時間:13:00 開演
会場:千葉県文化会館 小ホール ほか
入場料:無料
詳細はこちら。
【ハロー千葉】