2次補正予算~憲法改正のために消費税増税中止も?
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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月26日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。第2次補正予算案と消費税増税について解説した。
政府が第2次補正予算案を年末に編成 防災対策でインフラを整備
政府は昨日、2018年度の第2次補正予算案を年末までに編成する方向で調整に入った。秋の臨時国会に提出する第1次予算案は自然災害からの復旧復興費用が中心、第2次補正ではインフラ整備など防災事業が中心となる見通しだ。
飯田)2018年度補正は2段階で、総理も総裁選のなかで3年で緊急対策、インフラ整備、防災災害対策をするのだと言っていたので、その辺りも織り込むという感じですか?
高橋)そうですね。1次だけでは少し数字が小さいから2回やるということで、来年の消費税増税に向けて景気をよくするという意味もあるのではないですか。
飯田)消費税についてはメールも来ていますが、「来年秋の消費税率引き上げを中止するならもうぎりぎりのタイミングだと思うのですが、いかがでしょうか。これ以上後になると社会的影響も大きすぎるような気もします。最悪いつまでに中止を言い出せばオッケーなのでしょうか」
消費税増税の中止~政治的には来年のGWまでならば可能
高橋)率直に言うと半年前までです。だからまだ間にあうのですが、現実的に先行しているということですね。ただ半年前に止めると言えば間にあうので、反対の立場の人にとっては来年の連休くらいまでということになります。
ただ絶対にやるという人は、そこまで行くとシステムが大変だとか、本予算もこの消費税増税込みで作ってしまいましたとか言うのですよ。安倍さんは憲法改正をやりたいでしょう。憲法改正をしたいときに消費増税もできるのかという点があります。一般的に言われているのは、「憲法改正できなくて消費増税もしてしまって、安倍退陣ではないのか」と言う人もいます。
飯田)それは経済が悪くなって?
高橋)ええ。憲法改正せずに消費増税して退陣では、安倍さんも死んでも死にきれないでしょうからね。最後にひょっとしたら君子豹変するという可能性もあると私は思います。
飯田)過去2回のように。
参議院選で負ければ憲法改正ができない~そのための消費税増税中止も
高橋)2度あることは3度あるということと、来年の参院選で勝たないと憲法改正はおそらく難しいでしょう。憲法改正は参院選後になる。しかし、参院選で負けたらそれで全部終わり、憲法改正はできなくなってしまうので、そこに全精力を注ぎこむような気もします。ということは、消費増税も飛ばしてしまう。まさしく政治判断ですけどね。普通の行政判断ではあり得ない話ですが。
飯田)行政の感覚からすると。
高橋)それは無理です、法律で決まっていますし。行政の感覚からすると、今年の年末に税制改正大綱をやって、そのときに全部フィックスです。来年度予算もそこでフィックス。そのあとはもう一寸たりとも動かせないと言うと思います。
飯田)特に財務省はそう。
高橋)全くそうですね。実務面を考えると、半年前に止めると言えば何とかなる。3ヶ月前だと流石に混乱するかもしれないというレベルです。来年のゴールデンウィーク頃までであれば、G20が6月にありますから、その少し前に判断すれば、政治的には可能、実務的には不可能と、そういう言い方だと思います。
年末の税制改正大綱では消費税増税で行く
飯田)実務的な面でもねじ伏せるとなると、今年の年末が1つのバトルとなりますね。
高橋)ここはバトルにはならず、消費増税で年末の税制改正大綱は行くと思いますよ。
飯田)その方が補正や本予算の積み増しが取れるということですか?
高橋)そうです。補正でめいっぱい取っておいて、安倍さんですから、何があるかわからない、いまのところは「絶対に消費増税します」と言っていますけれどね。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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