お米を美味しく炊くには土鍋。その炊き方を紹介
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、お米ライターの柏木智帆が出演。「亀の尾」という古い品種のお米を紹介。また、美味しいお米の炊き方について語った。
黒木)今週のゲストはお米ライターの柏木智帆さんです。
これから食べてみたいお米ってありますか?
柏木)明治時代に作られていたような、古い品種のお米を食べてみたいですね。
黒木)それは実際に作られますか?
柏木)夫が既に作っているものに「亀の尾」という品種があります。コシヒカリだけじゃなくてひとめぼれ、つや姫など、あらゆるブランド品種の系譜を辿って行くと、ご先祖様に「亀の尾」という品種があります。酒米だと思っている方が多いのですが食べるお米です。明治時代のお米なので、あまり美味しくないのではないかと思っていました。そこから改良を重ねて美味しくなって来たというのが一般的な見方だったのですが、亀の尾は凄く美味しかったのです。
先日、稲に詳しい農学者の佐藤洋一郎さんに取材に行ったら、「明治時代はいまよりも沢山の品種があって、多様で雑駁(ざっぱく)で、いろいろなお米があったんだよ」という話を伺いました。是非明治時代のお米を食べてみたいなと思っています。
黒木)お米の違いって、これだけ召し上がっていたらわかるものですか?
柏木)わかりますね。香りも粘りも違うし、旨みや甘み、粒張りも違います。
黒木)柏木家では、どうやって炊かれるのですか?
柏木)うちでは日によっていろいろなのですが、いちばん多いのは土鍋ですね。もともと1人暮らしのときには炊飯器を持っていなかったので土鍋で炊いていたのですが、最近はいろいろな土鍋で炊いたり鉄鍋で炊いたりしています。
黒木)土鍋で炊く場合は、どのようにして炊くのですか?
柏木)浸水をしっかりするのが基本で、冷蔵庫のなかでしっかり冷やして、浸水したお米にはデンプンが溶け出ているので、そのまま土鍋に移して炊きます。
黒木)あとはもう火をつけて。
柏木)最初強火で沸騰させて、弱火で10分。
黒木)これからの夢はなんですか?
柏木)もっともっとお米の魅力を掘り起こして伝えて、最終的にはお米を食べる人が増えて欲しいなと思います。日本の水田の風景が好きなので、みんながお米を食べてくれて、あの風景がいつまでも残ってくれればと願っています。
黒木)そのためには、まずは自分ができる、書いて発信することをやって行きたいですか?
柏木)そうですね。それを続けたいなと思うのと、お米の持っている美味しさをちゃんと引き出した炊飯ができるように、お米のポテンシャルを活かせる人になりたいなと思います。
柏木智帆/お米ライター■元神奈川新聞記者。お米やお米文化を取材するうち、お米の魅力にハマり、米をつくるために8年勤めた新聞社を退職。
■千葉県の営農組合に転職し、無農薬栽培での米作りを開始。
自分で作った米を食べてもらうために、中古のワゴン車を購入してキッチンカーに改造。
東京と千葉でケータリングの「おむすび屋」を運営。
■2年間の米作りのあと、2014年・秋から田んぼを離れてフリーランスのライターに。
東京に拠点を移し、「お米を中心とした日本の食文化の再興」と「お米の消費アップ」をライフワークに活動。お米の魅力や可能性を追究し続けている。
■また嫁ぎ先は「つちや農園」。お米がメインの農家。ササシグレ、亀の尾がおすすめ。
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