秋の行政事業レビュー~その実態は“出来レース”?

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(11月14日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。秋の行政事業レビューの実態について解説した。

行政事業レビュー 国会 政府 大臣折衝 来年度 予算案 概算要求
政府が公開で秋の行政事業レビュー開始

政府は昨日、中央官庁の予算の執行に無駄が無いか、外部有識者が公開で点検する秋の行政事業レビューを始めた。9府省の37事業が対象で、検証結果は年末の2019年度予算の編成に反映される。

飯田)外部有識者を入れて国の無駄遣いをチェックする、というものだそうですが、行政改革推進会議のもとで行われているということです。

高橋)民主党のときからやっていますね。私はお誘いを受けたのですが出なかったです。

飯田)お誘いを受けたことがあったのですね?

高橋)なぜかと言うと、「検証結果を反映する」と書いてあるでしょう。

飯田)はい。反映するとあります。

高橋)11月14日からやって反映されるのかな、と正直言うと思うのです。それはもう決まっていることでしょう。今更、な話ですから。

飯田)来年度予算案が11月の国会に出されるわけですからね。

高橋)概算要求が8月末に出て9月から全部査定作業をしていますよね。普通、11月の後半になるともうやることがないのですよ。

飯田)やることがないのですか。

行政事業レビュー 国会 政府 大臣折衝 来年度 予算案 概算要求
時期的に11月に出た検証結果が反映されるわけがない

高橋)ここでいろいろと揉めていたら大変ではないですか。もう揉めませんよ。だから12月に入ったら儀式だけです。

飯田)一応、大臣折衝だとか。

高橋)そこで揉めたら大変だから、揉めていない話を大臣折衝するのですよ。

飯田)なるほど。揉めないけれども大臣折衝の形にしておいて。

高橋)それで締めを譲る、とそれだけの話ですから。

飯田)そのためにいくつか球を持っておく、みたいなものですか。

行政事業レビュー 国会 政府 大臣折衝 来年度 予算案 概算要求
実態は出来レース

高橋)本当の折衝はしないですよ、12月で。そんなことをやっていたら大変ですから。12月は最後の締めで、終わりという感じです。この時期に揉めていたら収拾がつかなくなってしまいます。だから出来レースをやっているのに近いのではないかと。

飯田)そういうことですよね。大臣折衝用に取っておく球と。

高橋)大臣折衝用は少し大きな球で、小さな小粒の球をやっているだけでしょう。

飯田)レビュー用の小球。確かに出たのは全国の空港の滑走路だとか、保安施設整備に関してお金を出している部分について、「整備は一段落しているのだからそんなにお金を出すな」と有識者から注文が付いたそうですが。

高橋)有識者と言ったって、これは全部財務省の関係者です。だからそのように言って最後は落ち着かせる、そういう儀式のなかに組み込まれているのではないですか。この時期にやるということは、そうですよ。

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