安倍内閣発足6年~これまでの成果と今後の展望

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月26日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。発足6年を迎えた安倍内閣について解説した。

第2次安倍内閣が発足から本日で6年

きょう12月26日で第2次安倍内閣発足から丸6年を迎える。安倍総理は昨日、総理官邸で記者団に対しコメントをしている。

安倍総理)希望溢れる日本を作っていく。そういう思いで全力を尽くしてきました。7年目を迎えても国家、国民のため、緊張感を持って頑張っていきたいと思います。

飯田)丸6年で総裁任期が2021年9月までですから、後3年です。

高橋)ちょうどこの時期は予算がほとんど終わってしまって、ひと段落つくのですよね。だからもし安倍さんが靖国へ行きたいのだったら、きょうがいちばん良いと思います。暇で暇で、ガラガラだし。きょうか明日がいちばんのチャンスなんじゃないでしょうか。

飯田)前回やったのもこの時期でしたよね。

高橋)あのときはオバマ政権だったからいろいろ言われたのだけれど、いまはトランプ政権だから言われないですよ。良いチャンス。行く前にトランプさんへ電話して「行くけど」と言ったら「おう」と言うと思いますよ。

飯田)向こうもクリスマス休暇ですね。

高橋)やりたいことがあるのだったら、やった方が良いです。信念がないのだったら必要ないですが、小泉さんのときは年中行っても何も言われなかったのですがね。私は完全に個人の問題だと割り切っています。

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経済政策の成果は

飯田)第2次内閣から発足で6年ということで、この内閣はいろいろなことにチャレンジして来ましたけれども、経済についてというものが発足当時はいちばんの政策としてやって来ました。これに関してはいかがですか?

高橋)雇用が回復できたので、100点ではないですが及第点は取れます。雇用を回復させるのは、政府の最低責務です。これで給料が上がればもっと良いですが、給料は上がりかけてひと段落になってしまっています。雇用だけは確保できているので、失業率は2.5%まで下がったでしょう。それは何よりも良いですよ。私の大学の関係では就職率が100%ですから、こんなにありがたいことはないです。5年くらい前までは60%くらいでした。他の大学は違うのでしょうが、限界的なところは大変です。

飯田)景気に左右されてしまうのですね。

高橋)いま100%で、1人で2社も3社も内定を受けていて、「もうブラックには行かない」なんて言っているのでありがたいですよ。

飯田)そうなると、かつて自分たちが就職で出たときに、冷え込んでいた世代をここから先どう手当てして行くかというところです。

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政治 参院法務委員会で出入国管理法改正案の採決が行われ横山信一委員長へ詰め寄る与野党議員ら=2018年12月8日未明、国会・参院第23委員会室 写真提供:産経新聞社

外国人労働者の受け入れが拡大する

高橋)外国人の受け入れを絞れれば、日本人がそういうところへ行くでしょう。私は批判して、総量管理をしろとずっと言っていたのですが、政府首脳のある人が「やります」と言っていました。これから業種別に数字を示して出して行くそうです。

飯田)昨日も政府内で会議が開かれて、ある程度ざっくりとした数字くらいまでは出たようです。

高橋)ドイツなんかは職種ごとに人数を発表するのが普通なのですよ。それを同じようにやれば良いだけで、数字が変だったら文句を言いますよ、ということです。

飯田)労働市場に供給が増える形になると、賃金は下がるわけですか?

高橋)上がらないですよ。外国人の浸透度が高いほど賃金が上がらないというデータがあるのです。

飯田)そうすると、入って来る業種で業種間の格差みたいなものが大きくなる可能性はありますか?

高橋)あります。総量をきめ細かく業種ごとに管理するのがいちばん良いことではないですか。法律を作ってしまったので後からしか言えませんが、法律を作る前に規定をすべきなのですけれどね。もう実際の運用でやってもらう以外にやりようがないですから、できるだけ総量と業種の管理をしてもらって、国民に不安を抱かせないように、国民が納得した上でやるということしかいまはできないですよね。

飯田)例えば業種ごとの平均賃金の値と、総量規制と連動させる。

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国会前でプラカードを掲げ、入管難民法などの改正案に抗議する人たち=2018年12月7日夜 写真提供:共同通信社

総力を挙げた管理が必要になる

高橋)それが普通でしょう。どういう人が入って来るかの管理ができないといけないから、マイナンバーでとかいろいろな手立てを講じながら管理することが前提です。後は賃金を見て匙加減をして行くのが行政の仕事です。法務省だけではできないから、厚労省も一緒にやらなくてはだめですよ。

飯田)平均賃金になるとそっちも関わって来る話で、企業にそれを強制するというか、ある程度勧告するとなると経産省も関わって来る話ですか。

高橋)法務省にだけやらせるのは無理な話です。

飯田)今回、入国管理庁が新たにできますけれど、そこに関しても法務省の外局で法務省の人しか行かないのだと、ちょっと具合が悪いですね。

高橋)かもしれませんね。連絡会議みたいなものを作ってやるのでしょうが、法務省だけではできないから、いろいろな関係省庁も全部一緒にやらないと、入国管理をきちんとするという法の趣旨は達成できないと思います。

飯田)法の立てつけはそうなっていますか?

高橋)なっていないです。後の運用でやるしかないのですよ。法律のときに「こうやって直せば」と言ったのですが、直さなかったわけです。運用でやってもらわないよりはやってもらった方が良いので、100点満点ではないですが、できるだけ及第点を取れと。いまの段階だと及第点まで行かないレベルですね。

飯田)あとは3年なり5年なりで見直しを。

高橋)抜本的な見直しも必要でしょうね。

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