日独首脳会談~「ファイブアイズ」と連携して情報・先端技術分野で中国に対抗

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月5日放送)にジャーナリストの有本香が出演。日独首脳会談と中国に対する両国の今後の取り組みについて解説した。

日独 首脳会談 ドイツ メルケル 首相 安倍 ファイブアイズ ファイブアイズ+3

共同記者会見する安倍首相とドイツのメルケル首相=2019年2月4日午後、首相官邸 写真提供:共同通信社

日独首脳会談開催~経済連携で強化

安倍総理)メルケル首相と我々の社会、未来像についても議論を行い、先端技術を活用した豊かな未来の創造を両国で共に切り開き、自動運転、AI、IT分野の共同研究を強化することを確認しました。

ドイツのメルケル首相は昨日から2日間の日程で日本を訪れ、昨日安倍総理大臣と去年の10月以来18回目となる首脳会談を行った。会談で両首脳はEUとのEPA(経済連携協定)が今月2月1日に発効したことを踏まえ、経済面での連携強化、AI自動運転など先端技術分野での協力、推進で合意をした。

飯田)久しぶりというか。

有本)前回、日本にお越しになったのは3年半くらい前でしたか。いまの日独両首脳の付き合いは、けっこう長いものになっていますよね。G7の首脳のなかではお2人が最長のコンビではないですか?

飯田)メルケルさんが1位で総理が2位です。

有本)メルケルさんは10年を越えていますからね。

飯田)第1次政権のときもメルケルさんでしたよね。

有本)総理も、私がインタビューしたときには「前の政権のときからの付き合いだからトータル10年以上で、自分は途中お休みをしていた」みたいなことをおっしゃっていました。比較的話はしやすい間柄ということが言えると思います。それからいまの切り出した音声のなかにありましたように、EUと日本のEPAが発効しました。いよいよ経済関係は強い連携をして行くことになるのでしょう。今回の会談で重要だと思うのは、ドイツが数年前はかなり中国に寄っていたことです。

飯田)3年前の訪日といっても、あれはG7のついでですからね。

日独 首脳会談 ドイツ メルケル 首相 安倍 ファイブアイズ ファイブアイズ+3
「ファイブアイズ+3」で中国に対抗

有本)ついでに日本へ寄ったという感じでしたから、あのときは専ら中国。特にドイツの車産業が中国の市場をもっと取りに行くときだったし、習近平国家主席は一帯一路の重要なパートナーとしてドイツということを言っていたのですが、ここへ来て雲行きが変わって来ました。最近の話ですけれども、「ファイブアイズ」というものがあります。

飯田)はい。

有本)アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド5ヵ国の諜報機関を結ぶネットワークです。第2次安倍政権が発足した頃から「ファイブアイズ」との連携は1つの大きな目標としてあって、そのため日本の法整備もあったわけです。この「ファイブアイズ」が中国の脅威に対抗して行くために「ファイブアイズ+3」という連携の枠組みを最近作ったのです。旧英領諸国とアメリカを足した5ヵ国の諜報機関に加えて日本、ドイツ、フランスの8ヵ国です。そこで連携して、今後中国の脅威に対抗して行こうということになるのだと思います。恐らくメルケルさんは近い将来に政権を次の世代にバトンタッチするのでしょうけれど、その枠組みのなかで中国とは経済の関係はあるけれど、先端技術とか情報通信分野に関しては違うスタンスでこちら側とやって行こうということがはっきりしたのではないかと思います。

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