【しゃベルシネマ by 八雲ふみね 第669回】
さぁ、開演のベルが鳴りました。支配人の八雲ふみねです。シネマアナリストの八雲ふみねが観ると誰かにしゃベりたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
今回は、8月9日に公開されたばかりの『ライオン・キング』を掘り起こします。
あなたの想像を超えた世界観が目の前に…
第67回アカデミー賞で最優秀主題歌賞など2部門に輝き、ミュージカル版もロングランヒットを続けるディズニー不朽の名作アニメをフルCGで新たに映画化した『ライオン・キング』。
アフリカの雄大な自然を背景に、ライオンの王子シンバの成長と冒険の物語が、鮮やかにスクリーンを彩ります。
広大なアフリカの大地、サバンナにある王国プライドランドで、動物たちの王であるライオン、ムファサの子として生まれたシンバ。いつか自分も父のような偉大な王になることを夢見ていたシンバだったが、ある“悲劇”によって父を失い、自らも王国から追放されてしまう。
新たな世界で仲間と出会ったシンバは、やがて自分が生まれて来た意味、そして王としての使命とは何なのかを学んで行く。王となる自らの運命に立ち向かうために…。
実写もアニメーションも超えた“超実写版”の監督を務めたのは、『アイアンマン』シリーズの大ヒットメーカーにして『ジャングル・ブック』で驚異の映像を世界に見せつけたジョン・ファヴロー。
すでに『ジャングル・ブック』で、“動物が人間の少年と一緒に実在している”と錯覚してしまうほどのリアリティをもたらしたファヴロー監督ですが、今作ではさらなる高みを目指し、映画史上初のVR空間での“撮影”に挑戦。その結果、まるで観客がアフリカの大地に立っているかのような、強烈な没入感をともなう映像体験を実現させました。
野生動物たちは毛並みから個々の動きにいたるまで、その生き生きとした姿に思わず手を伸ばして触れたくなるほど実にリアル。なかでも、生まれたばかりのシンバのあどけなさや愛らしさには、一瞬にして虜になってしまいますよ。
“自然界の命は大きな環で繋がっている”という「サークル・オブ・ライフ(生命の環)」の思想は、『ライオン・キング』の世界観を支える大きなテーマのひとつ。そして今作では、ジョン・ファヴロー監督による新たなメッセージが込められています。
それは「人間も1人1人独立した存在でありながら、お互いにつながっている。そのなかで、各々が果たすべき役割や生きる意味がある」ということ。シンバの壮大な冒険を通して伝えられる“すべての人に生きる意味がある”というメッセージは、世代や国境を超えて、すべての人の魂を震わせることでしょう。
『ライオン・キング』
2019年8月9日(金)から全国ロードショー
監督:ジョン・ファヴロー
オリジナル・ソング:エルトン・ジョン、ティム・ライス
キャスト:ドナルド・グローヴァー、ビヨンセ
プレミアム吹替版:賀来賢人、門山葉子、熊谷俊輝、小林星蘭、佐藤二朗、亜生(ミキ)、江口洋介、大和田伸也、根本泰彦、駒塚由衣、駒谷昌男、沢城みゆき、白熊寛嗣、加瀬康之
(C)2019 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
公式サイト https://www.disney.co.jp/movie/lionking2019.html
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/