商品ジャーナリスト・北村森~41歳のときに会社を辞めて息子と旅に

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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、株式会社「ものめぐり」の商品ジャーナリスト、北村森が出演。41歳のときに日経BP社を辞め、息子と旅に出た経緯について語った。

河出書房新社『途中下車  パニック障害になって。息子との旅と、再生の記録』著:北村森(※画像はAmazonより)

黒木)今週のゲストは株式会社「ものめぐり」商品ジャーナリストの北村森さんです。北村さんは日経トレンディ編集長のころに働き過ぎて、体をパンクさせて、お辞めになったということですが。

北村)41歳のとき、11年前になりますが、辞めました。

黒木)41歳ですよね。まだお若いですよね。

北村)僕は見栄っ張りなのですよ。へたってぶっ倒れちゃうなら、すっぱり会社を辞めて、1年間働かないで1回少し落ち着こうと思いました。怖かったですよ、住宅ローンもありましたし。

黒木)会社を辞めたのですか?

北村)会社を辞めました。1年間どこにも属さずに、自分から仕事も取りに行かずに、朝からぼーっとしていました。それから、息子と旅に出ました。

黒木)息子さんと。

北村)当時、息子が保育園の年長になったところでした。6歳ですね。編集長時代は、息子が動いているところをほとんど見たことがないのですよ。息子が寝てから帰って、起きる前にもう会社に行ってしまうので。息子の動いているところが見たいし、息子がなつかなかったので、息子と旅に行きたい、行くのならばいましかないと思ったのです。会社を退職することを妻に言ったら、「1年だったら私が何とか働いて食べさせてあげるから」と言われて、これはチャンスだと思いました。

黒木)頼もしい奥様ですね。

北村)頼もしい妻なのです。「つきましては100万円ください」と言ったら、頼もしい妻に「何をするの、こんなお金がないときに!」と怒られました。「いや、息子と旅に行きたい」と。ずっとではなくて、1年間で10ヵ所くらい、数日ずつ北海道から沖縄まで行きたいと言って、息子と旅に出ました。

黒木)それから11年経っているということは、ずいぶん大きくなられていますね。行った旅のことは覚えていらっしゃいますか?

北村)覚えています。あの旅館のこれは美味しかったとか、あのときにあの山に登ったと言いますね。あと、ありがたいことに本にしてくれる出版社がありまして。『途中下車』という本なのですが、出したら、2014年にNHKの総合テレビでドラマ化してもらいました。

黒木)すごいですね。どういう内容だったのですか? 息子さんとの旅のことですよね。

北村)毎日、喧嘩ばかりです。「父さんがバカだから雨に濡れちゃうじゃないか」とか。あるとき、「北村」という何度か行ったことのあるホテルの方から、「ご子息の人生初めてのバーの経験、うちのホテルでしませんか?」と言われたのですよ。「いや、お酒は飲めないし」と言うと、「ノンアルコールのカクテルを果物でつくります」と言ってくださって。うちの息子は6歳にして、小さいリゾートホテルでバーを経験したのです。本当に嬉しかったと、いまでも言います。息子とは徐々に、10ヵ所くらい行くにつれて打ち解けて行きました。

黒木)癒されましたか?

北村)いまもこの仕事で邁進しているつもりで、ほとんど休みなくやっていますが、「仕事か家庭か」ではなくなりましたね。家庭あっての仕事であり、家族のことを常に心のどこかで意識するようになりました。会社時代、編集長時代はそんなものはなかったです。

黒木)それは若いとき、就職なさったときからそうだったのでしょうね。

北村)ずっと全力で走らないと、自分の実力ではかなわないと思っていたので。

黒木)神様が一休みしなさいと言ったことが、よかったということですよね。

北村)うちの妻は、「人生に無駄はない」と常々言っています。

黒木)奥様のことを書いたらどうですか?

北村)それは、照れるというものですね。

黒木)いま少し聞いただけでも、素敵な奥様ですから。

北村)本になった『途中下車』を読んだ知り合いには、「奥さんへのラブレターのつもりで書いているでしょう」とは言われましたが。

北村森(きたむら・もり)/株式会社「ものめぐり」商品ジャーナリスト

■1966年、富山県生まれ。慶應義塾大学卒業。
■1992年、日経ホーム出版社に入社。編集者兼記者として活動。
■2005年、「日経トレンディ」編集長に就任。2007年からは発行人を兼務。「消費者がお金で買えるもの全てをテーマに据える」を旗印に、低落傾向にあった販売部数を大きく立て直すことに成功。
■2008年に独立、フリージャーナリストの道へ。また編集者として活動する傍ら、メディアにも積極的に出演。2017年にはサイバー大学IT総合学部教授に就任。
■現在は、取材した日本のものづくりのいまを雑誌やWebで執筆する他、メディアにも数多く出演。海外も含め多忙な取材活動を行っている。

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