風邪の鼻水と、泣いたときの鼻水の違いは? 医師が回答
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ニッポン放送「草野満代 夕暮れWONDER4」(3月2日放送)で、「鼻水の違いと役割」に関して医師が回答した。
番組に寄せられた健康の疑問『映画やドラマを見ると、すぐに泣いてしまうタイプの人間です。家でも映画館でもティッシュやハンカチが必需品です。ふと思ったのですが、風邪をひいたときに出る鼻水と、感動して泣いたときに出る鼻水は同じですか? なぜ、風邪をひいても感動しても同じように鼻水が出るのかがわかりません』に対して、医師が回答した。
「鼻のなかでは、空気の温度や湿度の調節のため、また外敵から身を守る目的のために、粘液が分泌されています。これが鼻水のもとですが、風邪の鼻水はウイルスが入って来たときに、それを排除することがメインで分泌されると考えられます。
また花粉症の鼻水も、花粉という異物が入って来たときに、それを排除する目的で分泌されると考えられます。感染症と、アレルギーという原因の違いはありますが、鼻水自体は同じものと考えてよいでしょう。
これに対して感動したときの鼻水は、少し違うと考えられます。目と鼻は鼻涙管(びるいかん)というトンネルでつながっていて、涙が鼻のなかに流れ込むようになっています。多少の鼻からの分泌はあると思われますが、感動したときにあふれた涙が、多量に鼻のなかに流れ込んで来て、鼻水になっていると考えられます。
また辛いものを食べたときの鼻水は、鼻の粘膜への強い刺激で異物を排除しようとして出る鼻汁と、体全体に対する刺激で自律神経が刺激されて、汗が出るのと同じように分泌される鼻水が考えられます。ですから感動したときの鼻水と、辛いものを食べたときの鼻水は、ちょっと違った性質のものですね」
番組情報
素敵な音楽&豊かな暮らしを、あなたに!「草野満代 夕暮れWONDER4」
(放送は2020年7月2日まで)