老舗銭湯「小杉湯」3代目 平松佑介~今後の銭湯に必要なこと
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に東京・高円寺にある老舗銭湯「小杉湯」の3代目、平松佑介が出演。今後の銭湯業界について語った。
黒木)今週のゲストは東京・高円寺にある老舗銭湯「小杉湯」の3代目、平松佑介さんです。最近は少なくなりましたが、それでも銭湯は東京に500軒はあるのですね。
平松)そうですね。
黒木)子供のころから、「斜陽産業で大変ね」と言われたそうですが、そのときは大変だと思っていましたか?
平松)「実家が銭湯です」と言うと、みんなから必ず「大変だね」と言われるのですね。それはみんなが斜陽産業だと思っているし、減っていると思っていたので、やはり悔しかったですね。
黒木)そのなかで小杉湯は時代に合わせることができた。その原動力は何なのでしょうか?
平松)昔から地域の人たちに愛されて来た銭湯で、両親が楽しそうに働いていた、というのが大きな原動力になっていると思います。小杉湯が好きだし、高円寺という街が好きなのですね。だからそのために頑張りたいという思いがあります。
黒木)お名前が平松さんなのですけれど、なぜ小杉湯なのですか?
平松)よく言われるのですが、おじいちゃんが戦後に新潟から出て来て、小杉湯を買ったのですよ。もともとは小松さんという方が始めたそうです。
黒木)おじいちゃんには先見の明があったのですね。新潟からいらして買ってしまおうと。
平松)高円寺という場所を選んだことも含めて、それは思います。
黒木)今後、銭湯やその業界を盛り上げるために、平松さんとしてはどういうことをやって行かれたいと思っていますか?
平松)小杉湯は、50年後も100年後も高円寺で続いている銭湯にしたいです。だから続けて行くことが大切だと思っています。そして外から入って来る人材や企業さんを入れて行くこと、この2つは業界を盛り上げるという意味でも必要だと思います。
黒木)他の銭湯さんたちも真似をしていらっしゃるのですか?
平松)いろいろな情報を共有して、いいところをお互いに取り合っています。銭湯業界はそういう意味では、横のつながりが強くて、手と手を取り合ってみんなで頑張ろうという雰囲気があります。そういう横のつながりも大切にして行きたいと思っています。
平松佑介(ひらまつ・ゆうすけ)/株式会社小杉湯 代表取締役 小杉湯3代目
■1980年生まれ。東京都出身。
■2003年、スウェーデンハウス株式会社に入社。4年目で全国トップの営業成績を記録し社長賞を受賞、トップセールスとして活躍。
■2011年8月、株式会社ウィルフォワードを創業。国内最大手のタクシー会社の採用コンサルティング、WEB制作、マーケティング、法人営業部署の再生、広報部門立ち上げなどの組織変革や、中小企業の採用コンサルティングに従事。
■2016年10月より杉並区高円寺にある銭湯・小杉湯の3代目として働く。小杉湯に隣接した解体を控えた風呂なしアパートを舞台に、多様なクリエイターが共にくらし、それぞれの専門分野と銭湯を掛け合せた活動を展開した「銭湯ぐらし」や、銭湯の価値を再定義し新たな文化を作る「銭湯再興プロジェクト」を進行中。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳