東京都は8月11日、新たに新型コロナウイルスの感染者が188人報告されたと発表した。感染者が200人を下回るのは2日連続。また重症者は22人で前日より2人減った。
こうしたなか、キャスターの辛坊治郎氏は8月10日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演し、大手マスコミの新型コロナウイルス感染症についての報道内容について危機感を語った。
辛坊)新型コロナウイルスというのはどんな病気なのかという社会的コンセンサスができていないですよね。一部、青森県の方のように「帰省するな」という張り紙が貼られてしまっているような人がいる一方で、「全くそんなことはないだろう」という人もいます。データ的にはかなりこの病気がどんな病気なのかというのは、明らかになりつつあります。その明らかになりつつある実態と大手のマスコミ報道というのは、相当乖離していたりもします。
たとえば、PCR検査の有効性に関して、10日の日本経済新聞を読んでいましたら、「ドイツは早期発見徹底」という見出しで、「初期に検査件数を大幅に拡大したドイツ」「医療機関への波及を防ぐ対策を徹底」と書いてありました。
●韓国は患者分離で診療、ドイツは早期発見徹底
防止への取り組みは各国で広がる。
(中略)
初期に検査件数を大幅に拡大したドイツ。くまなく調べ感染者を早期に発見し、医療機関への波及を防ぐ対策を徹底してきた。病床を空けたり、重症者向け病床を新設したりした病院に財政支援も実施。大規模な医療崩壊は報告されていない。~2020年8月10日 日本経済新聞「医療クラスター再拡大 新規発生、2カ月で50件近く」より
しかし、ドイツでは何人の方が亡くなったと思いますか。新型コロナで9200人の方が亡くなっています。感染者は20万人突破しています。東京の死者は300人です。日本全体で1000人少しに対してドイツでは9000人以上が亡くなっているのです。初期にPCR検査を増やして感染抑止に成功したというその記事のなかに、「ドイツでは9000人以上が亡くなっている」ということは一言も書いていません。お手本にする相手がおかしいと思います。はっきり言っていまのマスコミはめちゃくちゃです。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)