「食べチョク」代表・秋元里奈~コロナ禍で1ヵ月の流通が35倍に
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に株式会社ビビッドガーデン・代表取締役社長の秋元里奈が出演。運営している産直通販サイト「食べチョク」の仕組みについて、また、これまでの経緯について語った。
黒木)毎日さまざまなプロフェッショナルにお話を伺う「あさナビ」、今週のゲストは産直通販サイト「食べチョク」を運営されている、株式会社ビビッドガーデン・代表取締役社長の秋元里奈さんです。秋元さんが立ち上げられた産直通販サイト「食べチョク」ですけれども、これは秋元さんがネーミングされたのですか?
秋元)私がネーミングしました。いくつか案があったのですけれども、直感的にわかりやすく、覚えてもらえそうなものということで、「食べチョク」にしました。他のメンバーは、違う名前がいいと言っていたのですが、私がゴリ押ししました。
黒木)「食べチョク」の仕組みについて、簡単に教えていただけますか?
秋元)「食べチョク」は、こだわりを持っている農家さんや漁師さんなど、一次生産者さんから直接旬の食材をお取り寄せできるという、産直ECサイトです。
黒木)サービス開始が2017年ですが、当時は、このようなサービスはまだなかったのですか?
秋元)10年くらい前から、産直の仕組み自体はあるのですが、いろいろな理由で、生産者さんが集まっていませんでした。この時期は、メルカリさんなど、いわゆるCtoCのマーケットプレイスがどんどん出て来たタイミングで、生産者さんも、ユーザーさんも増えはじめたころです。
黒木)全国2000軒以上と聞いたのですが。
秋元)いまは2300軒になっています。月に500軒以上、お問い合わせをいただいている状態です。
黒木)生産者の方から?
秋元)関わってくださっている生産者さんが、まわりの方に「このサイトで売れるようになったよ」と言ってくださり、それを聞いた生産者さんから「出品したい」というご連絡をいただいています。
黒木)3年前は、1軒ずつ生産者の方を呼び込まれたのですよね?
秋元)それまではまったく違う業界にいたので、一緒に玉ねぎを植えるところから始まって、信頼関係をつくり、その後に出品していただくということを、1軒ずつ回ってやっていました。
黒木)今年(2020年)は特に新型コロナの影響で、厳しい状況のなかにある生産者の方を応援するということで、社会貢献にもつながっていますよね。
秋元)直接生産者さんの決めた価格で売れて、それが直接生産者さんに還元されるので、今回のコロナのような不測の事態には、マッチしているのではないかと思います。
黒木)このコロナ禍のなか、35倍だということです。
秋元)1ヵ月の流通が3ヵ月で35倍になりました。
黒木)相当、お忙しかったのではないですか?
秋元)ソファと机を行き来する生活が続きました。生産者さんからのSOSが止まりませんでした。そのSOSを、できるだけ多くの消費者の方に発信して買っていただくということを、3ヵ月間続けていました。
秋元里奈(あきもと・りな)/株式会社ビビッドガーデン代表取締役社長
■神奈川県相模原市出身。実家は農家。
■慶應義塾大学理工学部を卒業後、株式会社ディー・エヌ・エーへ入社。
■webサービスのディレクター、営業チームリーダー、新規事業の立ち上げを経験した後、スマートフォンアプリの宣伝プロデューサーに就任。
■2016年に独立。日本の農業の抱えるさまざまな課題を、IT技術を用いて解決して行くことをミッションに掲げ、11月にビビッドガーデンを創業。
■2017年8月17日にオーガニック農作物を栽培している生産者と消費者をダイレクトに結ぶ「食べチョク」を正式リリース。
<食べチョクとは……>
■品質にこだわる農家・漁師から旬の食材を直接お取り寄せできる産直通販サイト。
■登録しているこだわりの生産者は全国2000軒以上。
■独自の基準をクリアした厳選生産者から、旬の食材や、市場に出回らない珍しい地場野菜など、生産者さん直売ならではの「限定商品」が豊富に揃う。
■つくり手と買い手、お互いの声が直接届くので、「生産者のこだわり」が適正に評価される。野菜・お米・果物・肉・魚介類の、新しい流通の仕組み。
■生産者自身で値決めができ、生産者への還元率も高いため、食べることで応援にもつながる(*新型コロナ・豪雨災害などで厳しい農家さんを応援できる!)。
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳