社民党が立憲民主党との合流にためらう理由

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月16日放送)に元内閣官房副長官で慶應義塾大学教授の松井孝治が出演。党内で立憲民主党との合流の是非に割れる社民党について解説した。

記者団の取材に応じる社民党・福島瑞穂党首=2020年10月7日午後、国会内 写真提供:産経新聞社

立憲民主党との合流に党内が割れる社民党

公職選挙法が定める政党の要件は、「国会議員5人以上」か、「直近の衆院選または参院選で2%以上の得票」なのだが、社民党の国会議員は現在衆院2人、参院2人の合わせて4人となっている。その状況のなか、社民党は10月15日の常任幹事会で立憲民主党との合流の是非について協議をした。しかし、主張が対立し、決定先送りということになった。21日の常任幹事会での決定を目指す方針と見られている。

飯田)このところ立憲民主党が新たに立ち上がり、そこに社民党も入るか、というようなことが言われていましたが、とりあえずペンディングになったようですね。野党のこの一連の流れをどうご覧になっていますか?

立憲民主党結党大会後会見する枝野幸男代表=2020年9月15日午後、東京都港区 写真提供:産経新聞社

社民党の存在意識が飲み込まれてしまう

松井)少し不思議ですね。私から見ると、立憲民主党はとても社民党に近づいているような気がするのですけれども。違和感はないと思うのですが、なぜ入らないのですかね。

飯田)55年体制の社会党めいて来たのではないかという指摘もあります。

松井)ただ、ある意味でそれは合理的な議論ですよね。なぜかと言うと、合流すれば、社民党はいまの立憲民主党に埋没しますよね。25年くらい前ですが、「自社さ政権」というのがありました。

飯田)ありましたね。

松井)社民党は結局ここで滅んで行くのだけれども、村山さんが総理大臣になって自民党と連立内閣を組んで、自民党の政策を総理大臣として受け入れて行くわけです。現実的には、日米安保も受け入れざるを得ない、消費税も村山さんのときに増税することを決定しました。村山談話を自民党に呑ませるというようなこともして、違うもののなかで社民党は存在感がなくはなかったのですが、それが伝統的支持者を失って行くのです。私から見ると、立憲民主党が旧社会党に似ているなかで、本来だったら、親和性が出て来ていると思うのですが、逆に「自分たちの存在意義が飲み込まれてしまう」という意識が、社民党には強いのかも知れませんね。

飯田)福島瑞穂さん辺りの反対には、そういうところがあるのでしょうか?

松井)大変苦労したというか、民主党政権のときに、普天間の問題で最後、罷免されたのですね。辞任されずに、「首を切ってくれ」と言って。だから、福島さんにはいろいろな思いがおありなのだと思います。

新党代表選で選出された枝野幸男氏(左)と壇上で手をあげる泉健太氏=2020年9月10日午後、東京都千代田区 写真提供:産経新聞社

国民に訴えるための「魅力ある品揃え」が足りない立憲民主党

飯田)松井さんは民主党政権に至るまでの道のりのなかで、いろいろな政策をぶつけて、それによって国会でのブラッシュアップを意識されていたのだろうと思うのですが、野党として、立憲民主党はどのように進むべきだと思いますか?

松井)「政策で何を訴えるのか」ということをもっと徹底してやった方がいいと思います。政権与党というのは、路面店を開いているのです。お客さんは常に来るわけです。そのなかで店を大改装したり、商品の入れ替えをしたり、お休みをするというのはお客さんに迷惑をかけるのです。だからどうしても、少しずつ入れ替えて新しい商品を入れながら徐々にやって行くしかないのです。それに対して野党は、「この路面店を私たちに与えていただければ、私たちならこのようにします」というライナップを提示することができるのです。政権交代をしたときには、申し訳ないけれども1週間くらいお休みをいただいて大改装をして、私たちが新しい店子で入りますということを、大家さんである国民に訴える。だから、与党もそうですが、野党はこの品揃えを魅力あるものに揃える必要があるのです。そこの仕込みがまだまだだと思います。

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