おしっこすると尿道が痛くなる……何かの病気? 医師が回答
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ニッポン放送「草野満代 夕暮れWONDER4」(1月30日放送)で、「排尿時の痛み」に関して医師が回答した。
番組に寄せられた健康の疑問『トイレで排尿したとき、尿道に軽い痛みを感じることがたまにあります。いつも同じような痛みなのですが、いつかひどくなるのではないかと心配になります。これは何かの病気なのでしょうか? 特にぶつかったり、激しい運動をしているわけではありません』に対して、医師が回答した。
尿道に痛みが出る病気は、ほとんどが感染症で、男性の場合は多くが前立腺炎です。前立腺炎は大きく分けると、急性細菌性前立腺炎と、慢性前立腺炎に分類されます。
急性細菌性前立腺炎は、排尿時の痛みが強く発熱もしますので、排尿後の軽度の痛みであれば、慢性前立腺炎が最も疑わしいです。
尿検査で尿中に細菌や白血球の増加が認められるか、尿がきれいでも直腸診で前立腺に圧痛を認めます。慢性前立腺炎は、なりやすい体質の方はしばしば発症します。
長い時間座っていたり、長時間の自転車走行などで前立腺の血流が悪くなると、発症しやすくなります。ひどいときは薬の治療が有効ですが、長時間の座位や自転車走行を避け、水分をよくとることが治療にも予防にもなります。
また、性感染症、膀胱結石、進行前立腺がんなども、尿道に痛みが出る可能性はあります。
性感染症は、性交渉時のエピソードが重要となります。
膀胱結石は、車いすや長期臥床(寝たきり)のような方は気を付けなければなりません。
前立腺がんに関しては、尿道の痛みが最初の症状として出ることはほとんどありません。かなり進行していなければ尿道に痛みが出ることはなく、診察時に直腸診をすれば、固く異常な前立腺として触れるはずです。
回答協力:東京衛生アドベンチスト病院
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