【ライター望月の駅弁膝栗毛】
平成9(1997)年生まれの秋田新幹線「こまち」。
現在は赤い車体が印象的な、2代目のE6系新幹線電車が活躍しています。
「こまち」の愛称は、秋田を代表する歌人・小野小町が由来とされ、シンボルマークにも、小野小町をイメージしたシルエットが描かれています。
在来線直通の小ぶりな“ミニ新幹線”と“こまち”の愛称は、ピッタリ合いますよね。
(参考)JR東日本、川崎重工ホームページほか
さて、きょう3月3日は「ひなまつり」。
小さい女の子がいれば、「今夜はおうちでパーティー」というお宅もあると思います。
そんな家庭の食卓を盛り上げてくれる、秋田の駅弁があります。
大館駅弁「花善」が、昨年(2020年)から発売している「デカ盛り鶏めし」(4320円)!
列車の背面テーブルがほぼ見えなくなるくらいの、まさに「デカい」鶏めしです。
2020年6月に期間限定で発売したところ好評を博し、7月から晴れてレギュラー化された花善の「デカ盛り鶏めし」。
風呂敷をほどくと、直径40cmの器に何と8人前、重さ2kgの鶏めしが現れました。
透明な蓋には、「デカ盛り」と強調されたオリジナルのステッカーが貼られ、8膳の割り箸とお手拭きも添えられており、手にしただけでズシリと重みが感じられます。
器は大きくなっても、彩りのよさと味わいは、通常の「鶏めし弁当」同様、高いクオリティ。
予約販売が原則ですが、当日注文も可能とのこと。
ただし夕方は、最大1時間程度のご飯を炊く時間をいただく場合があると言います。
コロナ禍が生んだ、3世代で暮らす世帯も多い「地方ならではの」新作駅弁。
駅弁の味とおうち時間が、家族の絆をより深いものにしてくれそうです。
「花善」では公式オンラインショップも開設し、地元の中学生と共同製作したエコバッグや、オリジナルのTシャツ、鶏めしの刻印が入った曲げわっぱなどの販売も始めています。
大館から秋田までは、奥羽本線の特急「つがる」で約1時間半。
一方、大館から新青森までは、同じく特急「つがる」で1時間あまりといったところ。
家では通販グッズで思いを馳せ、出かけたときは存分に地元の味を楽しみたいものです。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/