傘を男性がさすと変わり者扱いされたヨーロッパで定着したわけ
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あなたの朝がいつもイイ朝でありますように---ニッポン放送『羽田美智子のいってらっしゃい』。今回のテーマは「傘」です。
傘は紀元前の時代からあったとされていますが、主に日傘として使われていました。またヨーロッパでは“傘は女性が使うもの”であって、男性は雨が降ると帽子でしのいでいたそうです。
そんな中、18世紀の半ば頃、イギリスの旅行家、ジョナス・ハンウェイさんが防水加工をした傘をさして街を歩きました。“雨の日に男性が傘をさして歩いている”今では当たり前の光景も当時は異様に見えたため、ハンウェイさんは変わり者扱いされたそうです。
それでもハンウェイさんは雨の日に傘を使い続けたところ、街の人たちも見慣れてきて違和感がなくなったのか、男性も傘をさすようになったそうです。皆が雨傘の便利さに気づいた……といったところでしょうか。
さらに傘の「手元」の部分をステッキ状にすることで、雨の日以外にも持ち歩くようになったそうです。
その後、雨傘としての傘が世界に広まっていきますが、日本に洋傘が入って来たのは、江戸時代の後半の1804年です。長崎に来た外国船の荷物の中に傘が入っていた記録が残っています。
その後、幕末になって洋傘が本格的に輸入されるようになりますが、高級品だったため、庶民の間にも広まるようになったのは時代が明治になってからです。
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