自粛生活でのスマホ操作による肩こりを抑える方法……医師が解説
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医師で医療ジャーナリストの森田豊氏が4月6日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。自宅での長時間に及ぶスマホ操作による、肩こりを抑える方法について解説した。
飯田浩司アナウンサー)コロナ禍において、パソコンと並んで触れる時間が増えているスマートフォンですが、こちらも肩こりの原因になるのですね。
森田)大人もお子さんも、スマホやタブレットを見ている時間が長くなっていますよね。そのせいで肩がこったり、ひどい場合は頭痛に悩まされる方なども増えているようです。首の骨、頚椎は縦に7個並んでいるのですが、この状態が関係していると考えられています。視線がまっすぐに前を向いている場合には、頚椎が緩やかなカーブを描いているのですが、首を下に向ける姿勢が続いたりすると、本来の緩やかなカーブが失われてしまうのです。頚椎の並び方にカーブがなくなってしまい、まっすぐになると「ストレートネック」という状態になります。
新行市佳アナウンサー)実は私、ストレートネックなのです。レントゲンを撮ったときに、「これはまっすぐですね。ストレートネックですよ」と言われました。どうしたらいいのでしょうか?
森田)ストレートネック自体は直せないのです。ただ、それに対して肩こりなどが起きた場合、改善する方法はあります。筋力をつけることですね。私もストレートネックなので、首が痛くなることもありましたが、しっかりと筋肉を鍛えたら全然問題なくなりました。いま何か症状はありますか?
新行)いまは、やはり肩こりがありますね。筋肉というのは、どこを鍛えたらいいでしょうか?
森田)首周りや背骨周り、あとは肩甲骨をよく回すなどですね。前傾姿勢は肩甲骨にとってあまりよくないのです。背骨と肩甲骨の位置によって肩こりが生じると言われています。例えば手に持ったスマホやタブレットを見ようと、首を前に曲げて視線を下にしてしまうと、肩甲骨の周囲の筋肉が動きづらくなり、どうしても首周りの筋肉で腕や頭の重みを支えるようになってしまいます。それによって、首に負担がかかってしまうのです。
飯田)それが肩こりにもつながるということですね。
森田)長時間スマホやタブレットを使うときは、できるだけ胸を張るようにして、頭を背骨の上に乗せるように意識することが大切です。そして、ときどき休んで、次のようなことをやってみてください。まず、左右の肩甲骨を後ろで寄せるようにします。肩甲骨がなかなか寄せられない場合は、肩をぐっと上げて、肩甲骨を上に上げます。上げたまま後ろにぐるりと回して、左右の肩甲骨をくっつけます。すごく胸を張っているような状態になりますので、そこで肩甲骨と肩をストンと下に落とすのです。血液がどんどん流れて行きますよね。
飯田)何だか気持ちがいいですね。
森田)スマホやタブレットを使用しているときに、ときどきこの動きをすることで、ずいぶん違って来るかと思います。
飯田)ただ腕や肩を回すよりも、この方法だとより効果的ということですね。
森田)メリハリをつけて筋肉を動かし、血流をよくするということです。
番組情報
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます