コロナ第5波が激減した「3つの要因」 東京都医師会理事・鳥居明

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東京都医師会理事で「鳥居内科クリニック」院長の鳥居明氏が10月11日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナウイルス感染の第5波が急減した理由と今後の対策について解説した。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

収束へ向かう第5波

飯田浩司アナウンサー)なぜ第5波が急に収まったのかということですが、これは収まったとみていいのでしょうか?

鳥居)いま新規感染者数が急激に減って来ています。「1人の患者さんから何人にうつるのか」と言われる実効再生産数、それから前週比をよく見ますが、前週比は100%だと同じ数になり、それが50~60%ぐらいまで下がって来ています。かなり収束に向かっていると考えていいのではないかと思います。

飯田)50%というと、倍々ゲームの逆で。

鳥居)逆ですね。半分に減っているという形です。

第5波が落ち着いた3つの要因

飯田)「なぜ」という理由について、断言するのは難しいですか?

鳥居)難しいですね。特に、第5波がなぜ増加したかということを考えると、1つはデルタ変異株です。感染力が強くて一気に増えた。それから感染者数を見ると、20~30代の若者に多かったということで、一気に感染が拡大しました。これがなぜいま下がって来ているのか、いくつかの考えがあります。

飯田)なぜでしょう。

鳥居)1つ目はワクチン接種で、2回目を接種した人が60%を超えている。2つ目は、感染が一気に拡大したので、行動変容が皆さんに起こった。人流はそれほど減っていないのですが、夜間の滞留時間、お酒を飲んで長い時間外にいるということは少なくなっていると言われています。そして3つ目は、ウイルス自体が少し弱くなっているのではないか。「ウイルス自壊説」というものがあるのですが、そのようなことも、まだ予想される範囲ではありますが考えられています。

鳥居明氏、飯田浩司アナウンサー

冬場に向かい、第6波を防ぐには

飯田)ここを教訓にして次に備えるとすると、どのようなことが考えられますか?

鳥居)ワクチン接種について、外国では「70%の壁」と言って、接種が70%以上になかなか行かないのです。集団免疫という言葉があるのですが、ワクチンを打った人が防火壁のようになって、そこである程度感染は抑えられると言われています。ですので、ワクチンを打てる方にはぜひ打っていただきたいですね。

飯田)ワクチンを打てる人は打つ。

鳥居)これから冬場になるので、第6波が話題になっています。インフルエンザなどでもそうですが、ウイルス感染というのは、寒くなって乾燥すると感染力が強くなります。そして12月や1月は帰省や旅行などもあり、人流が盛んになります。この2つがあると、やはり感染の機会は増えるので、注意が必要だと思います。

スペイン風邪のときと違うことは、ワクチンがあるということ

飯田)かつて日本国内でも、さまざまな感染症を経験して来ました。例えばスペイン風邪の終息と比べて、どのようなことが学べますか?

鳥居)何と言っても、今回はワクチンが新しい手法でつくられたということです。いままではワクチンができるまで2年、3年とかかっていたのですが、短期間でできたということで、その効果は期待できます。いままでの感染症はほとんど隔離するやり方、「人と接しないようにして患者さんを入院させる」という方法で、何とか終息を迎えていました。あとは自己隔離、自粛ですね。自分で外に出ないようにする。このような原始的な方法だったのですが、いまはワクチンが新しく手に入っていますので、大きな武器になっているのではないかと思います。

飯田)それは終息までの期間も短くなるということですか?

鳥居)期間も短くなりますし、重症化を防げるので、死亡者数も減らせるということですね。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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