高齢者だけではない、コロナ禍での外出控えによる弊害

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「林医院」院長で杉並区医師会会長の稲葉貴子氏が2月16日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。コロナ禍で外出を控えることの弊害について解説した。

高齢者だけではない、コロナ禍での外出控えによる弊害

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」

外出を控えることで足腰が弱る高齢者

飯田浩司アナウンサー)コロナ禍、年が明けても続いております。もう丸2年近くになりますけれども、診察室で患者さんをご覧になっていて、どんな患者さんが増えていますか?

稲葉)皆さん外出を控えているので、特にお年寄りの方などは影響が出ています。高齢者の方がおっしゃるのは足腰が弱ったということです。立ち上がって何かをするときに、できないという方が多いですね。

飯田)無意識のうちに筋肉を使ってバランスを取ることが、衰えて来ると難しい。

稲葉)歩かずに座っている時間が長いので、脚がむくんでボコボコして来るのです。

飯田)フレイルという、日本語に訳すと虚弱という意味になりますが、その問題があります。コロナ前から言われていましたが、コロナ禍でさらに進んだということですか?

稲葉)多くなって来ていると思います。

高齢者だけではない、コロナ禍での外出控えによる弊害

新行市佳アナウンサー、稲葉貴子氏、飯田浩司アナウンサー

在宅ワークで外出しない若者にも影響が

稲葉)一方、若い方たちも在宅ワークが進んでいるので、その影響が出ています。座りっぱなしになってしまい、家庭のなかでエコノミークラス症候群になってしまうような人もいます。

飯田)飛行機で長時間座ることでなるエコノミークラス症候群に。

稲葉)通勤で歩いていた分、ウォーキングをしていただいて、戻って来てからお仕事に入っていただくようなことが必要です。定年退職をして急に太る方がいらっしゃいますが、それと同じようなことが日々の生活のなかで起こってしまっているのです。いままでの行き帰りでしていた歩行を、どこかで補っていただきたいですね。

飯田)私も新行アナウンサーもそうなのですが、朝早い番組を担当すると、通勤のときに電車が動いていないのでタクシー通勤になるのですが、これが意外と歩かなくなる。

新行市佳アナウンサー)電車だと必然的に最寄り駅まで歩いて、電車に乗って、乗り換えがあったら駅のホーム内で歩き、駅に到着してからも会社まで歩いたりしますからね。

飯田)階段があればアップダウンもあるのですが、それがなくなってしまいますものね。

稲葉)これは恐ろしいことですよ。

飯田)ちょっとした生活サイクルのずれのようなものが、積み重なって来ているのですね。

稲葉)そうですね。小さなことが大きく影響します。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

番組HP

医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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