茨城県那珂市で販路拡大に向けPRイベント開催

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茨城県の県庁所在地・水戸市のすぐ上に位置する那珂市。8日、那珂市の農畜産物やそれらを使った加工品などを多くの方に知ってもらうため、生産者の現場を見学するツアーと、レストランシェフ等による農畜産物の試食会「いぃ那珂そだちマッチングフェア」が行われた。

白いスイートコーン「雪の妖精」を採る

白いスイートコーン「雪の妖精」を採る

農業6次化や地元産農産物の向上・販路拡大を目指すアグリビジネス組織「フェルミエ那珂」と「那珂市うまいもん会議TREV(トレヴィ)」、那珂市が主催した同イベントでは、午前に、あいざわ農産のスイートコーン畑を訪問し、「雪の妖精」という名の白いスイートコーンを試食。クリーミーさに甘さと皮の柔らかさが特長で、生でも食べることができる。続いて綿引農園でのトマトなどのハウス栽培を見学した。

ハウスで栽培中の綿引農園のトマト

ハウスで栽培中の綿引農園のトマト

四川厨房 炎神のヤングコーンのしゅうまい

四川厨房 炎神のヤングコーンのしゅうまい

昼は、ふれあいセンターすがやでレストランシェフによるいぃ那珂そだちの素材の良さを生かしたメニューを披露。中川調理技術専門学校の桃太郎ごはんや、四川厨房 炎神のヤングコーンのしゅうまい、パスタイオ ジェノヴァのもっちりとした食感の自家製生パスタ、洋風笠間菓子グリュイエールの洋菓子などを試食。併せて農畜産物や加工品を生産する生産者ブース12社が出店して商品PRや商談が行われ、午後には小澤自然農園研究所の無農薬栽培の野菜と、みねしまふぁーむの常陸牛の肥育の様子を見学した。

株式会社みねしまふぁーむ 峯島勝則代表

株式会社みねしまふぁーむ 峯島勝則代表

フェルミエ那珂会長で綿引農園の綿引桂太取締役(左)

フェルミエ那珂会長で綿引農園の綿引桂太取締役(左)

フェルミエ那珂会長で綿引農園の綿引桂太取締役は「我々生産者がセールスをするのが下手だった。当時、市のアグリビジネス専門監の山田登志子さんが自分から生産物をアピールできるようになりなさいと言われ、この組織の設立に至った」という。今では市内外問わず食に関わる方を中心に54名が加盟。「最初はメンバーも増えないし、どうしたら良いのか悩む時期もあった。今では若い人も増えて生産者も勉強をしようという意識も高くなった」と話す。イベントによって「調理や加工される方にも現場に来てもらい、こうなっているんだと理解してもらえればおのずとお互いの距離は近くなる。オーナーシェフにじゃあこれはできないの?あれやってみない?と提案をもらったりしてこちらも勉強になる」と述べた。

那珂市 先﨑光市長

那珂市 先﨑光市長

実際イベントに参加した先﨑光那珂市長は、「那珂市の農畜産物がきちんと評価されて、喜んで食べてもらえることが前提になって、その意味でこの取り組みは素晴らしい」と述べた。このイベントも今回で10回目。これまでに32件の商談が成立している。回を重ねるごとに参加するバイヤーも増え、「生産者の方が直接説明できる。手に取ってもらえるのが非常に貴重な機会であり、やる気と励みになっている」と評価。

今年は茨城県植物園が11月にリニューアルオープンを控え、さらに3年後には新しく道の駅もできる。「那珂市の農畜産物はまだまだ伸びしろがある。議員さんにも生産者の現場を見て感じて欲しい。現場を見ないで売るものがないという方もいる。このイベントで商談等を積み重ねてきた。そして生産者の方々も協力してくれた。特産品を皆で開発しようとやってきた。最初はこういうものが店頭を飾るものと思うが、それがゴールではなく新たなスタートとなる」と話す。

毎月最終土曜日にはふれあいファーム芳野駐車場でフェルミエ那珂の会員の育てた那珂そだちの新鮮な農畜産物を販売する「いぃ那珂マルシェ」も開催している。

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