キャスターの辛坊治郎が9月14日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。通園バスに女児が取り残され死亡した事件で、警察が押収した通園バスを使い炎天下での車内温度の検証を行ったことをめぐり、「(再発防止の視点に立てば)論点が違う」と指摘した。
静岡県牧之原市で送迎バスに園児が置き去りにされ死亡した事件で、警察は14日に押収したバスを使い事件当日の車内の温度などを調べる検証を行った。事件当日、牧之原市では最高気温30.5度を観測し、園児は熱射病で死亡していて、警察は幼稚園の安全管理体制について業務上過失致死の疑いで捜査を進めている。
辛坊)押収したバスを使って炎天下にバスを放置すると車内の温度が何度になるかを調べるそうですが、正直なところ「問題は、そこかよ?」という感じはしますね。この幼稚園のバスをはじめ日本の幼稚園バスは、窓ガラスが透明な普通のバスに比べて外から車内が極めて見えにくくなっています。運転席のあるフロントガラスなどと違い、後部座席の窓には法律的な制限がないので、日本の幼稚園バスの窓には動物の絵やアニメのキャラクターなどのラッピングが施されているものが少なくないんです。
実は世界には、車内が見えないのは危険だからという理由で、バスの窓に目隠しを施すことを禁止している国があります。バスの車内に乗客が取り残されていないかを自動で検知するシステムが導入されている国もたくさんあるんですよ。
今回と同様の事件は国内で過去にも起きています。押収したバスを使って炎天下にバスを放置すると車内の温度が何度になるかを調べることは事件の検証としては確かに必要だとは思いますが、同じようなケースで子供の命が再び失われたということを考えたときに、「(再発防止の視点に立てば)論点が違う」という気がものすごくします。
番組情報
辛坊治郎さんが政治・経済・文化・社会・芸能まで、きょう一日のニュースの中から独自の視点でズームし、いま一番気になる話題を忖度なく語るニュース解説番組です。
[アシスタント]増山さやかアナウンサー(月曜日~木曜日)、飯田浩司アナウンサー(木曜日のみ)