第7波以降の新型コロナの予防には「換気と不織布マスク」を徹底する
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東京都医師会理事で「鳥居内科クリニック」院長の鳥居明氏が9月23日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。第7波以降の新型コロナウイルスの予防対策について解説した。
第7波以降の新型コロナへの対策 ~換気と不織布マスク
新行市佳アナウンサー)感染者数が減少傾向にあり、第7波がだいぶ落ち着いてきていますが、今後はどんなことに注意すればいいですか?
鳥居)落ち着いたあとにまた、ピークがくる可能性は十分にあります。感染対策は引き続き大切なのですが、やはり疲れてきていますので、メリハリのある感染対策を取っていただくのがいいと思います。
新行)メリハリのある対策を。
鳥居)感染の原因は、ほとんどが飛沫感染とエアロゾル感染だと言われています。当初は消毒を主体としていましたが、それよりも換気ですね。また、マスクが大切だと思います。マスクはぜひ、不織布マスクを着用してください。
新行)不織布マスク。
鳥居)ナイロンなど、いろいろなマスクがありますが、不織布マスクに予防効果があるというのは、スーパーコンピュータ「富岳」の飛散状況の実験でもわかっています。
外ではノーマスク、屋内ではウィズマスク ~電車内ではマスクの着用を
新行)秋になりますが、やはり屋外ではマスクの着用はしなくていいのでしょうか?
鳥居)屋外では外すことも可能だと思います。ただ、人が集まって会話するときは屋外でもマスクをしていただいた方がいいと思います。
新行)会話をするときには。
鳥居)外ではノーマスクで、屋内ではウィズマスクということを言っているのですが、特に気を付けなければいけないのが、電車内です。電車内は密閉されていることが多いので、マスクをしていただいた方がいいと思います。
換気とマスクが重要
新行)これから冬になると暖房をつけて暖かく過ごします。そのときでも定期的にドアを開けるなど、換気することが大切ですか?
鳥居)そうですね。室内を消毒することはもちろん大切ですが、それ以上に換気を心がけてください。エアロゾル感染が主流と考えられていますので、換気とマスクは重要です。
新行)コロナ禍があって、手洗いを心がけるようになりました。これからインフルエンザのシーズンにもなりますが、インフルエンザの予防にも役立つわけですよね。
鳥居)手洗いとマスクの着用は、基本的な感染症対策として昔から実施されていますし、インフルエンザに対しても有効です。実際、ここ2年くらいはインフルエンザの感染者が少ないですね。今年(2022年)は南半球で流行しているので、インフルエンザの流行が心配されています。手洗いとうがいとマスク。基本的な対策をお願いしたいと思います。
生活習慣病やがんにも注意し、規則正しい生活と運動を
新行)最後になりますが、リスナーの方々に向けてメッセージをお願いします。
鳥居)病気はコロナだけではありません。従来からの病気も油断大敵です。特に生活習慣病や、がんの問題もあります。これらは決してコロナ禍で少なくなるわけではありません。
新行)そうですね。
鳥居)もう1つは病気の予防です。食事、運動、社会とのつながり。このような予防も大切ですので、コロナだけに注目せず、他の病気への対策も忘れないようにしていただければと思います。
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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます