『母性』戸田恵梨香×永野芽郁、母と娘の絆とは……

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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1086回】

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

今回は、現在公開中の『母性』と『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』をご紹介します。

映画館で観たい!『母性』 ~剥き出しとなる怒り、悲しみ、せつなすぎる愛

「これが書けたら作家を辞めてもいい」

原作者・湊かなえが筆を折る覚悟で執筆。発売後は累計発行部数100万部を突破した問題作が、ついに映画となりました。

“娘を愛せない母”と、“母に愛されたい娘”。2人が語る母娘の関係性とは……。

『母性』

『母性』

『母性』のあらすじ

女子高生が自宅の庭で死亡する事件が起きた。事故か、自殺か、あるいは他殺か。真相は不明だった。

この事件をきっかけに、母・ルミ子と娘・清佳は、悲劇に至るまでの過去をそれぞれの視点で語っていく。

しかし同じ時間・同じ出来事を回想しているはずなのに、その内容は微妙に食い違っていて……。

『母性』

『母性』

『母性』のみどころ

物語の語り手となる母娘を演じたのは、戸田恵梨香と永野芽郁。

戸田恵梨香は娘を愛せない母親の危うい姿を、そして永野芽郁は母性を求める清佳の揺れ動く感情を、それぞれ繊細に体現。その体当たりの演技からは目が離せません。

また、この母娘を取り巻く女性キャラクターを大地真央、高畑淳子、中村ゆり、山下リオが熱演。タイプの異なる女優たちが繰り広げる演技合戦も、大きな見どころとなっています。

『母性』

『母性』

ルミ子と清佳の視点だけでなく、ルミ子の実母や義母、義妹、さらにはルミ子の夫・田所の立場から観ることでも、ドラマの捉え方がまったく違ってくる本作。強烈な個性を放つ登場人物たちが織りなすドロドロとした人間関係には、翻弄されること間違いなしです。

“母性”とは何か。正解がありそうでないテーマだけに、観る者の価値観を揺さぶる衝撃作。

この映画で描かれている“愛情”を、あなたはどのように受け止めますか?

『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』

『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』

コチラも映画館で観たい!『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』 ~半世紀を超える音楽人生が明らかに

全世界でのレコードセールスは、2億枚以上。全英・米No.1ヒットは20曲。トップ10ヒット入りは70曲を誇るビー・ジーズ。

バリー・ギブ、ロビン・ギブ、そしてモーリス・ギブ。3兄弟による、半世紀を超える栄光と挫折の日々を描いた、音楽ドキュメンタリー。

本作では、あの『サタデー・ナイト・フィーバー』の代表曲「ステイン・アライブ」誕生秘話も明らかに。時代を生き抜く音楽と、それらを生み出した彼らの生き様に触れると、透明感あふれるスリー・パート・ハーモニーをもっと聴きたくなる。

往年のビー・ジーズファンはもちろん、彼らをリアルタイムで知らない世代にも、是非とも観て欲しい1作です。

『母性』

『母性』

『母性』

大ヒット上映中
出演:戸田恵梨香、永野芽郁、三浦誠己、中村ゆり、山下リオ、高畑淳子、大地真央

原作:湊かなえ『母性』(新潮文庫刊)
監督:廣木隆一
脚本:堀泉杏
主題歌:JUJU「花」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
音楽:コトリンゴ
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)2022映画「母性」製作委員会
公式サイト https://wwws.warnerbros.co.jp/bosei/

『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』

『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』

『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』

2022年11月25日(金)からヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督:フランク・マーシャル
製作:ナイジェル・シンクレア、ジーン・エルファント・フェスタ
脚本:マーク・モンロー
出演:バリー・ギブ、ロビン・ギブ、モーリス・ギブ、アンディ・ギブ、エリック・クラプトン、ノエル・ギャラガー(オアシス)、ニック・ジョナス(ジョナス・ブラザーズ)、マーク・ロンソン、クリス・マーティン(コールドプレイ)、ジャスティン・ティンバーレイク ほか
原題:The Bee Gees: How Can You Mend a Broken Heart
配給:STAR CHANNEL MOVIES
(C) 2020 Polygram Entertainment, LLC – All Rights Reserved.
公式サイト https://thebeegees-movie.com/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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