いじめ問題の解決には「警察」の存在が重要 菅前総理の「強い想い」
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ニッポン放送「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」(4月2日放送)に、菅義偉・前総理大臣が出演。いじめ、虐待対策について語った。
淵澤由樹(アシスタント):「いじめに関する問題」について伺います。菅さんは、いじめや虐待問題の解決には「警察」の存在が重要とのご意見を持たれています。これについて、改めて解説をお願いいたします。
菅:いじめの問題は、学校と教育委員会が解決していくのが基本だと思います。その一方で、学校や教育委員会は問題を表に出さないように終えようとする傾向もあるように思えます。虐待の問題も、「もっと早く警察に相談していれば命を救えたのに」という場合もあります。そう考えると、学校と警察が連携し、すぐに対応できる体制をつくっていく必要があると思います。
自見はなこ:菅先生の強い想いもあって、「こども家庭庁準備室」でも立ち上げに向けて事前から準備していました。文部科学大臣と、こども政策担当大臣が昨年(2022年)から2度、会合を開きました。警察の関与について、また加害者に対して「これ以上行うと犯罪行為になる」ということを子どもたちに伝えることも、大人の役割だと強調されるようになりました。
淵澤:また、「児童虐待の問題」についても伺います。菅さんは「こども家庭庁でいちばん大事なのは、やはり虐待される子どもをゼロにしなければならないという思いだ。子どもの視点に立って考える必要がある」と過去に発言されています。児童虐待に対するお考えや想いをお聞かせください。
菅:最も信頼している親から虐待されるわけです。死に至ることは絶対にあってはならないと思っております。しかし、児童相談所で対応できることには限界があります。警察と常日頃から連携していく必要があると思っています。
自見:虐待ゼロ、虐待によって亡くなる子どもをゼロにするというのは、こども家庭庁の一丁目一番地だと思っております。我々もしっかり頑張っていきたいと思います。
淵澤:菅さんは総務大臣時代から「ふるさと納税創設」に尽力されました。今年(2023年)の2月には、ふるさと納税制度による寄付金を活用して保育料を無料化した北海道上士幌町の認定こども園を視察されています。ふるさと納税で「認定こども園」の無料化に協力できるのですね。
菅:上士幌町はふるさと納税の優等生です。先日行って驚いたのは、アメリカ人の保育士の方を雇用し、英語の絵本の読み聞かせを行っていたことです。うれしかったです。
自見:最後に、現在子育て中のママやパパへ、メッセージをお願いいたします。
菅:私の大いなる反省からなのですが、子育ては両親でしっかり支えながら行って欲しいです。私自身、いちばん忙しい時期で、ほとんど子育てに関与していませんでした。反省の意味を込めて、皆さんにお願いしたいと思います。
番組情報
この番組は、子育てで日々奮闘しているママやパパ、そしておじいちゃん、おばあちゃん、ご近所さんなど、子育てに関わる皆様に、役立つ情報を提供してゆく子育て応援プログラムです。
ナビゲーター:尾木直樹 アシスタント:淵澤由樹(フリーアナウンサー)