「5類」移行後、再び感染者が増え始めた「新型コロナ」

By -  公開:  更新:

東京都医師会会長の尾﨑治夫氏が6月5日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。5類に移行してからの新型コロナの状況について語った。

「5類」移行後、再び感染者が増え始めた「新型コロナ」

※画像はイメージです

分類が5類になって約1ヵ月が経過した新型コロナ感染症

飯田浩司アナウンサー)5月8日に新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に引き下げられてから、約1ヵ月が経ちました。会長はここまでをどうご覧になりますか?

尾﨑)定点把握になったので全数把握しているわけではありませんが、やはり感染者が徐々に増えてきている印象です。

飯田)増えている。

尾﨑)私のところの発熱患者さんも、爆発的に増えているわけではありませんが、決して減ってはいません。発熱患者の方は毎日4~5人いらっしゃいますが、そのうち2~3人はコロナ陽性です。あとはインフルエンザがたまにいるという感じで、推移している状態です。

飯田)心配なのは医療のひっ迫具合ですが、いかがですか?

尾﨑)確かに入院患者さんも増えてきてはいるのですが、まだひっ迫している状況ではありません。これから暑くなると、コロナだけではなく熱中症などもありますので、引き続き注意は必要だと思いますが、いまはひっ迫している感じではありません。

今回のワクチン接種対象は高齢者と基礎疾患のある人 ~関心度が高く積極的に接種を受けている

新行市佳アナウンサー)ワクチンの接種状況はどうなっていますか?

尾﨑)今回、接種対象になる高齢者の方や基礎疾患をお持ちの方は、積極的に打ちにきているようです。

飯田)既に。

尾﨑)5月8日から接種が始まっていますが、毎日40~50人ぐらいのペースで打っていて、まだ予約が入っている状況です。今回の対象になっている方はかなり関心度が高いと思います。

飯田)この春の時期に対象になっているのは、ご高齢の方や基礎疾患のある方ですが、コロナの性質そのものは5類になっても変わらないですよね?

尾﨑)そうですね。

飯田)そういう方々に向けての注意点がありましたら、お願いします。

尾﨑)5回目、今度の6回目を打たれている高齢者の方や基礎疾患のある方は、それなりに重症化予防の効果を持ち続けていると思いますが、1回目・2回目の接種で終わっている方や、1回も打っていない方もおられます。

飯田)なかには。

尾﨑)そういう方が感染すると、高熱が長引いたり重症化することがあります。

「5類」移行後、再び感染者が増え始めた「新型コロナ」

新行市佳アナウンサー、尾﨑治夫氏、飯田浩司アナウンサー

5類になり名称が「診療・検査医療機関」から「外来対応医療機関」に変更 ~引き続き発熱外来を受けつけている

飯田)いままでは熱が出ると発熱外来を探していましたが、その辺りの仕組みはどうなっていますか?

尾﨑)内容は一緒ですが、5類になって名称が「診療・検査医療機関」から「外来対応医療機関」に変わりました。診療・検査医療機関のときは、約5000ヵ所の医療機関が都内にあったのですが、いまは240ヵ所ぐらい増え、約5240ヵ所の医療機関が外来対応医療機関として引き続き発熱外来を開いています。そういったところを受診していただければと思います。

飯田)いままでと変わらず、先に電話して対応を確認してからの方がいいですか?

尾﨑)そうですね。そのまま待合室に入ってきて受付で話されると、その時点で待合室で待っている方々に感染する可能性が出てきます。特に内科系は高齢者の方が多いですので、まず医療機関に入る前に状況を伝えてから来てもらい、時間をずらす。あるいは空間を分けているところは、発熱専用の外来に行っていただくような対応が必要だと思います。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

番組HP

医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

Page top