外来のピークが増え続けるなか、東京での「在宅医療」をどう考えていくか 「TMA近未来医療会議」で議論

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東京都医師会会長の尾﨑治夫氏が6月7日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。「TMA近未来医療会議」について語った。

外来のピークが増え続けるなか、東京での「在宅医療」をどう考えていくか 「TMA近未来医療会議」で議論

※画像はイメージです

医療が抱える問題を取り上げる「TMA近未来医療会議」 ~2025年、団塊の世代が後期高齢者に

飯田浩司アナウンサー)東京都医師会では「TMA近未来医療会議」を設置し、医療が抱える問題を取り上げています。東京都医師会の英語表記は「Tokyo Medical Association」ですが、その頭文字が「TMA」ですね。

尾﨑)そうです。

飯田)この会議はどんな経緯で設置されたのでしょうか?

尾﨑)2025年になると、団塊の世代の方が全員、75歳以上の後期高齢者になる。超高齢社会の入り口と言われています。

飯田)2025年に。

尾﨑)そして2040年には、団塊ジュニアの方々が65歳以上になります。その辺りまでが高齢化が進んでいく時期です。去年(2022年)、東京では7万人近く人口が増えました。千葉と神奈川でも、それぞれ約1000人~2000人ほど増えています。

「TMA近未来医療会議」の内容をわかりやすく書籍にまとめた『近未来のTOKYO医療に希望はあるか?』

尾﨑)ところが、その他のすべての県では、人口が減少しているのです。なかでも東北が特に減少していて、宮城県を除き、ワースト5はすべて東北の県です。秋田県が最も減っています。

飯田)秋田県が。

尾﨑)そのようなことから今後、日本全国の医療を一律に考えることはできなくなるだろうと言われています。特に人口が増え、住宅事情なども悪く、パンデミックや大地震が起きた場合に被害が大きいと言われる東京の医療を、2040年までにどうするかは大きな問題です。そのためこういう会議を立ち上げて、1年半ぐらいに渡って議論してきました。

飯田)団塊ジュニアが65歳になる2040年までにどうするか。

尾﨑)それを今回、まとめて都民の方にわかりやすく書き直して本を出しました。

飯田)『近未来のTOKYO医療に希望はあるか?』という本が出ました。尾﨑先生が監修し、各界の専門の方々がそれぞれの章を担当しています。

外来のピークが増え続けるなか、東京での「在宅医療」をどう考えていくか 「TMA近未来医療会議」で議論

新行市佳アナウンサー、尾﨑治夫氏、飯田浩司アナウンサー

東京の外来のピークは2040年まで続く ~住宅事情の悪い東京で「在宅医療をどうするか」などを「TMA近未来医療会議」で議論する

飯田)今後の医療において、どのような問題が考えられますか?

尾﨑)外来のピークは日本全体で2025年だと言われています。ただ、東京の外来のピークはおそらく2040年ぐらいまで続くでしょう。

飯田)2040年まで。

尾﨑)これから増え続けるということです。過疎化が進んでいるような地域では、「地域包括ケアシステム」などが順調に上手くいっていますが、東京のように住宅事情が悪い地域では、在宅医療の方法も地方とは変わってきます。

飯田)家も狭く、担い手がいないなかで在宅医療を行えるのか。

尾﨑)東京には東京の問題点がたくさんあります。そういうものを1つひとつ考えながらまとめ、2040年に向けて「どうするか」を改めてみんなで考えようと思い、会議を立ち上げました。

飯田)「TMA近未来医療会議」として。

尾﨑)都民の方にもこの本を読んでいただき、「ではどうしていくのか」も含め、我々と一緒に東京の医療を考えていきましょう。

番組情報

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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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