東京から北陸新幹線でおよそ1時間半、E7系新幹線が上田駅に入ってきました。
上田には長野発着の「あさま」と、金沢発着の「はくたか」の一部列車が停車。
日中は概ね毎時1本程度ですが、朝夕は毎時2本の新幹線が停まる時間帯もあります。
上田では在来線の「しなの鉄道」と別所温泉に向かう「上田電鉄・別所線」が接続。
特に別所温泉は古刹が多く「信州の鎌倉」とも呼ばれ、信州を代表する観光地の1つです。
そんな上田駅お城口に正面に建つのは「真田幸村公騎馬像」。
上田は、まさに今、大注目の真田氏が拠点とした街。
騎馬像も昭和58(1983)年の上田城築城400年を記念し、初陣をイメージして作られたといいます。
真田信繁(幸村)の初陣には諸説ありますが、一説には天正13(1585)年の第一次上田合戦とも。
ちなみに大河ドラマでは、間もなく「第二次上田合戦」が描かれますね。
「上田合戦」の舞台となった上田城へは、上田駅からゆっくり歩いても15分ほど。
お城口正面の道を真っすぐ登って、中央2丁目の交差点を左折すればお城です。
このルートで歩くと大手門跡から入れる上、城の遺構と思しき”鍵の手”になった道も体感出来ます。
今年に入ってからの上田城は、ツアー等で訪れる人も多く、平日でも大賑わい。
町じゅうが“まるまる真田一色”といった感じです。
当然のように駅弁だって、真田に乗っかります!
上田駅弁を調製しているのは、小諸市にある「ひしや弁当店」。
この「ひしや弁当店」が昨年末から投入した新作が「幸村戦(いくさ)べんとう」(1,200円)です。
掛け紙にも上田城と信繁(幸村)の騎馬像が描かれ、六文銭もバッチリ!
「上田合戦」が注目される今だからこそ食べたい駅弁ですよね。
【お品書き】
・信州地鶏黄金シャモの醤油麹焼き
・信州地鶏黄金シャモの照焼き
・信州ポークとエリンギの信州味噌風味
・千曲川サーモン塩焼き
・白土馬鈴薯のくるみ味噌焼き
・やまくらげなめこ入り
・獅子唐の素揚げ
・なま酢(柚子入り)
・山菜しばきくらげ
・花豆
・大根味噌漬
・ミニトマト
・山菜栗おこわおにぎり(笹巻き)
・きのこおにぎり(笹巻き)
・紫蘇いりおにぎり(大葉巻き)
※幻の米飯山産コシヒカリみゆき米を使用
信州の地の食材をたっぷり使った駅弁です。
ご飯を「おにぎり」にすることで「戦」っぽさを演出。
でも”小ぶり”にすることで、ご飯少なめの今どきな駅弁となっています。
その中で、ひしや弁当店の伝統駅弁「栗おこわ」も使ってちゃっかり自己主張。
策士・真田昌幸っぽい作りを感じさせますが、その真相は“全くわからん”????
なお「ドラマを観てないから真田信繁(幸村)のことが全く分からん!」という方は、駅弁の栞に「真田幸村一代記」がしっかり書かれています。
駅弁を食べながら、もしかしたら真田のことが「5分で分かる」かも!?
(取材・文:望月崇史)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/