えちごトキめき鉄道・上越妙高~糸魚川間で、週末を中心に運行されている観光列車「えちごトキめきリゾート 雪月花」。
「雪月花」は、北陸新幹線なら1駅、13分ほどで到着できるところ、3~4時間かけて沿線の車窓を楽しんだり、地元の皆さんのもてなしを受けながら、のんびりと走ります。
特に途中の直江津駅では、進行方向が変わるため、10分ほど停車時間が設けられています。
直江津といえば、昔も今も駅弁が名物!
駅前にある「ホテルハイマート」が駅弁を調製し、直江津駅・上越妙高駅で販売しています。
そして、去年からは「雪月花」の発着に合わせて、直江津駅ホームでの立ち売りが復活!
去年(2016年)夏の「駅弁膝栗毛」でも立売りの様子をお伝えしましたが、寒い冬の「雪月花」でも、直江津駅の立ち売りは健在でした!
*こちらの記事でご紹介しました。↓↓
直江津駅に駅弁の立ち売りが復活!~直江津駅「鱈めし」(1,200円) 【ライター望月の駅弁膝栗毛】
直江津駅で駅弁の立ち売りを担当されているのは、下井道夫さん。
通常、下井さんは直江津駅改札前の駅弁売場にいて、「雪月花」の発着時間帯になると、立売りケースに弁当を積み込んでホームにやってきます。
「雪月花」が運行される週末には、昼12時半ごろと午後2時45分ごろの1日2回、駅弁の立ち売り風景が見られます。
およそ9か月ぶりの再会!という訳で、今回も下井さんから駅弁を買っちゃいました!!
買い求めたのは、「あとひくいなり寿し」(650円)!
平成23(2011)年の信越本線・関山~直江津間開業125周年に合わせ、昔、直江津駅で販売していた「いなり寿し」を復刻させる形で誕生した駅弁です。
600円台の駅弁では比較的廉価な商品ながら、しっかり掛け紙があって、紐で綴じられています。
昔ながらのいなり寿し駅弁がある駅って、何となくホッとさせられますよね。
掛け紙もご当地の英雄・上杉謙信公、直江津駅近くの五智国分寺三重塔、親鸞聖人などが描かれた手の込んだもの。
ふたを開けると5個のいなり寿しが現れ、揚げの甘い匂いが漂います。
この量なら「雪月花」の食事でお腹いっぱいでも、軽くいただくことが出来そう。
もちろん酢飯で保存がきく分、「雪月花」乗車記念の土産の1つとしてもイイですよね!
早速1つパクっといきますと、思いのほか具だくさんの中味にびっくり!
地元産米を使った酢飯の間には、細かく刻まれた人参、筍、椎茸、かんぴょう、山クラゲ、ひじき煮などが山と海の幸が両方入っていました。
えちごトキめき鉄道でいえば、妙高はねうまラインが「山線」、日本海ひすいラインが「海線」。
その結節点・直江津らしい「いなり寿し」です。
週末の新たな直江津名物、「ホテルハイマート」下井さんによる駅弁の立ち売り!
シフトの関係でほかの方が担当される日もあるそうですが、やはり、立売りの方と直接、言葉とお金をやり取りしていただいた駅弁の味は格別です。
これから、高田の桜も見ごろになってくる季節。
ちょっと時間を作って、直江津に足を伸ばしてみると、懐かしい風景に出会えますよ!
(取材・文:望月崇史)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/