長野駅「味噌かつ弁当」(1,000円)~まだまだ頑張る国鉄形189系!【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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189系電車

189系電車

4月1日で国鉄がJRに変わって30年の節目を迎えます。
その中で確実に数を減らしているのが、国鉄時代に作られた車両、いわゆる国鉄形です。
特に東日本・東海エリアでは、多くの車両がJRになってからの車両に置き換えられました。
でも、まだまだ探してみると、所々で国鉄形に出逢うことが出来ます。
その1つが、長野地区で頑張っている「189系」電車です。

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信越本線の普通列車「妙高」号として活躍していた189系、2013年筆者撮影

189系電車は元々、上野~長野・直江津間で運行されていた特急「あさま」の車両でした。
平成9(1997)年10月の北陸新幹線・長野開業で、その任を新幹線に譲り、189系電車は、新幹線に接続して長野~直江津間を走る「妙高」号での活躍が中心となりました。
そしてこの役割も、平成27(2015)年3月の北陸新幹線・金沢開業をもって終了し、現在は1編成だけが残って、平日早朝に塩尻~長野間で走る「おはようライナー」や臨時列車で活躍しています。
昔は東京でも当たり前に見られた車両ですが、今となっては長野らしさを感じさせる国鉄形です。

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味噌かつ弁当

長野らしさを感じさせる食材の1つに、「信州味噌」がありますね。
私が生まれ育った静岡は、信州・諏訪のヤマタカ味噌のシェアが高いこともあって、私自身、味噌汁といえば、信州味噌が一番馴染みのある味です。
そんな信州味噌を使ったカツ駅弁、「味噌かつ弁当」(1,000円)が長野駅で売られています。
調製元は、長野市内の「デリクックちくま」です。

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味噌かつ弁当

【お品書き】
信州ポークヒレカツ
錦糸玉子
鶏そぼろ
信州産長芋酢漬
信州味噌ソース
水菓子(グレープフルーツゼリー)

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味噌かつ弁当

1年間におよそ7万5,000頭が出荷されるという「信州ポーク」。
この信州ポークの肉厚なヒレカツが2枚載り、ごま入りの信州味噌ソースをかけていただきます。
冷めても衣サクサク、ヒレカツらしい柔らかさが保たれているのは、嬉しいもの。
白飯とカツとの間には、錦糸玉子と鶏そぼろが敷き詰められ、飽きが来ない作りになっています。

味噌カツと聞くと、三河の八丁味噌を使った“名古屋めし”のイメージが強いかもしれませんが、独特の風味のある豆味噌ではなく、オーソドックスな米味噌の味噌ソースもアリですね。
より一層バージョンアップしていってほしい、信州らしい駅弁です。

(取材・文:望月崇史)

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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