さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。
今回は、4月8日から公開となった『ねこあつめの家』を掘り起こします。
“猫まみれ”の癒し系ムービー
「ねこあつめ」というスマホ用ゲームアプリをご存知でしょうか。
ステージとなる家の庭先にネコを呼ぶためにエサとグッズを用意してネコが来るのを待ち、やってきたネコと一緒に遊ぶ…というゲームです。
敵キャラと闘うわけでもなければ、ダンジョンを攻略するわけでもない。
ただただネコを“眺めるだけ”のゲームですが、これがやり出すとハマるんですよね〜。
そんなゲームアプリを原案に実写映画化されたのが『ねこあつめの家』。
Youtubeの猫動画で“猫分補給”が欠かせないネコ好きさんにはたまらない、癒し効果抜群の一作です。
小説家の佐久本勝は若くして新人賞を受賞、ベストセラー作家となるが、現在はスランプの真っ直中。
暇に任せてエゴサーチをしては、さらにドツボにハマり、“書けない”日々を過ごしていた。
担当編集者のミチルは佐久本を励ましても、若さあふれるミチルの熱血アドバイスは佐久本にとっては苦しいだけ。ある日、不思議な占い師から予言を受け、片田舎の古民家に移り住むことに。
その庭先に現れたのが、1匹のネコ。
ネコの存在が気になった佐久本は、ペットショップの店主・洋子からアドバイスを受けて“ねこあつめ”の庭を作り始める…。
主人公の視点からネコを“眺める”という、の〜んびりとした作風の本作。
スランプに陥ってしまった若き小説家・佐久本に伊藤淳史、担当編集者・ミチルに忽那汐里、ペットショップの店主・洋子に木村多江と実力派キャストを配し、ほのぼのとした中にも、人と人のつながりの大切さや主人公の人間的成長を温かく描き出しています。
また佐久本に古民家を紹介する怪しげな不動産屋役で出演している大久保加代子は、「ねこあつめ」のアプリの大ファン。
テレビ番組で「いまハマっているアプリ」と紹介したことから、このアプリの人気にさらに火がついたとのこと。
言わば、「ねこあつめ」映画化の立役者といったところでしょうか。
なんと言っても、本作の見どころはネコたちの愛くるしい姿。
これがもう可愛くて愛おしくて、佐久本でなくとも目尻が下がってしまいます。
それもそのはず、主要なキャラクターを演じる“メインキャット”たちは、CMやドラマなどで活躍するネコちゃんばかり。
パソコンのキーボードの上を歩いたり、一列に並んでご飯食べたり、愛くるしく自然体の“演技”に目が釘付け。
ねこあつめの家
2017年4月8日から新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
監督:蔵方政俊
出演:伊藤淳史、忽那汐里、田口トモロヲ、木村多江、大久保佳代子 ほか
©2017Hit-Point/『映画ねこあつめ』製作委員
公式サイト http://nekoatsume-movie.com/
連載情報
Tokyo cinema cloud X
シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。
著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/