安倍首相が「謙虚に」という言葉の真意とは?
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10/25(水)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
今後重要な3つのテーマとは?
6:31~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター鈴木哲夫(ジャーナリスト)
当選のバラ付け時に笑わなかった安倍総理~「謙虚に」という言葉の真意とは?
衆議院選挙で大勝を収めた自民党ですが、この結果に安倍総理は「謙虚に向き合う」と低姿勢を示しました。ジャーナリストの鈴木哲夫さんは北海道・新潟・沖縄が長きに亘って抱える諸問題について深刻に受け止めていることの表れだと言います。
高嶋) “小選挙区比例代表並立制”という、小選挙区が持つ特徴によって自民党の得票率がいくらなのか、それに比べて当選率がいくらなのかと乖離しているのですが、そういうのを見ていても思うのですけど、勝ったことは勝ったことで圧勝ですよね。
だけど安倍さんがやたらと「謙虚に」とか非常に腰が低い。いつも上から目線の人がいきなり低くなると「ちょっと何考えているんだろう?」と不気味なのですが(笑)。鈴木)当選のバラ付けのときも笑ってなかったですよね。
小泉さんが郵政選挙で300議席を獲得して大勝したことありました。あのときにバラを付けるときやはり笑っていなかったでしょう。ところがあれは楽屋のような裏のところで、当時は世耕弘成さんがコミュニケーション戦略の担当をやっていたのだけど、世耕さんが小泉さんが表に出て行くときに「絶対笑っちゃだめですよ」と言って送り出しているのですよね。
つまり大勝して笑ってしまうとそれで一気に反発が来るから。安倍さんは頑なに笑わなかったでしょう。あれは緊張というよりもあえて笑わないようにしたと僕には見えましたね。安倍政権にとって非常に重要な3つのテーマとは?
高嶋)鈴木さんは「自民が大勝と言うけれども、実はそうは言い切れないんだぞ」とおっしゃいますよね。支持率については今日の読売新聞の調査で内閣支持率が上がりましたが、選挙結果ではどこを見てそうおっしゃったのですか?
鈴木)私ははっきり言うと、北海道と新潟と沖縄だと思うのですね。そこはそれぞれ安倍政権の非常に重要なテーマを抱えている地域なのです。
例えば北海道だと、今は皆忘れてしまっているけどTPP(環太平洋連携協定)問題がありました。農業問題、それから地域経済になかなかアベノミクスの恩恵が無い。新潟は原発。沖縄は基地問題。こういうところで1対1の対決、一騎打ち構図になっているところでは自民党はけっこう負けています。
ということは安倍政権の重要な政策課題のところで一騎打ちになると負けているところがある、この辺はやはり自民党は深刻に受け止めないといけません。政策テーマごとに国民としてはまだ政権が今やろうとしていることに必ずしも賛成ではないということを肝に銘じておく必要があります。特にこの3つのテーマはそうだけども、強引に行ってしまうといけない。自民党にはこのことをしっかり教訓として結果を出していると思います。高嶋)しかしこの3つ共如何ともし難い問題ですね。TPPは今度ゴルフを一緒にやるトランプさんがいの一番に投げてしまったし、新潟の柏崎刈羽原発は田中委員長が最後っ屁みたいに「良いんじゃないか」と言ってやめてしまった。それから沖縄はずっと相変わらずで。だけど1議席は取っているのですね?
鈴木)そうですね。もちろん自民党も巻き返してはいますよ。だけど安倍さんがおっしゃる「謙虚に」というのは、まさにこういうところに安倍政権がこれからしっかりと気持ちを持って行けるのかなというところなのですよ。無理矢理厳しい顔をするのではなく、本当に政策でこういうところに気配りというか、しっかりと対応できるのか、そこだと思うのですよね。
今後森友・加計学園問題が再燃する可能性も
高嶋)最後に伺いたいのですが、森友・加計学園問題なんていうのは歯牙にもかけないみたいな感じだったのですかね?
鈴木)この認可問題というのはまだこれから来ますし、新たな話を取材して持っているメディアがあるのですよ。それをを国会に合わせてもう1回ぶつけていくという話も出ています。そうなるとこれは国民の中ではまだ終わってないという、そこが再燃する可能性はありますよね。
高嶋)天敵の辻元さんが国対委員長になったしね。
鈴木)なかなか激しそうですもんね(笑)。安倍さんは嫌いですからね。辻元さんが質問をすると安倍さんは本当に「ちょっと冷静になってよ」というくらいになりますよね。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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