三菱東京UFJ銀行が90店舗統廃合する理由とは?
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10/30(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
10年前に比べて来場者数が4割減る
6:31~ ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター 須田慎一郎(経済ジャーナリスト)
銀行業界に打撃、マイナス金利はいつまで続く?
コンビニにATMが導入されるなど生活が便利になる中、三菱東京UFJ銀行が今後3年以内に国内約90店舗を統廃合すると発表しました。さらにマイナス金利によって銀行業界は厳しいものになっている模様です。経済ジャーナリストの須田慎一郎さんに詳しく伺います。
高嶋)今日の読売新聞の一面のトップが「三菱東京UFJ銀行が2018年度から20年度末までの3年間で、国内約90店舗を統廃合する」。480店舗のうち2割弱、コスト削減で大改革するということです。三菱東京UFJ銀行では10年前に比べて来店者数は4割減っています。インターネットバンキングとかスマホでの決済などの影響ですね。
須田)コンビニのATMを利用される方も増えていますからね。
高嶋)業務の9,500人分を削減とあります。都市銀行は営業的に厳しい状況ですか?
須田)都市銀行だけではなくて、地方銀行も厳しいですね。「どこそこの地銀が経営統合だ」という記事をよく見かけます。全国では地銀の経営統合などが相次いでいまして、都市銀行の店舗統廃合と同じような意味合いを持っています。銀行業界が非常に厳しい状況に置かれたのはゼロ金利政策からです。
高嶋)マイナス金利ですね。
須田)われわれ預金者は虫眼鏡を見なければならないくらい、0.00いくつほどしか金利がつきません。ほとんどゼロ金利で預金を預けるわけで、これが尾を引いています。普通にご商売をされている方にとって、物の売値というのが貸出金利になります。貸出金利をどうやって決めるのかというと、仕入れ値。これが先程ちょっと話した預金金利です。預金金利に人件費と物件費などの経費コストを乗せて、さらに利益を乗せて売値となります。ところがゼロ金利政策で金利がずっと下がってきた。加えてあまり景気が良くないから誰もお金を借りてくれないので「うちだったらこのくらいの金利で貸しますよ」と金利競争が激しくなってきました。限界的に仕入れ値が下がっているために、お金を貸すという意味で地銀は3分の2くらい赤字です。最終的には国債や株式を売ったり買ったりして穴埋めをして、本業ではないところで黒字を確保している状況です。
高嶋)ということは、銀行側から見るとアベノミクスは頭にきてしょうがないということですか?
須田)まあ早くゼロ金利政策だけは終わってくれないかなと。当初2年でデフレ脱却をしてゼロ金利政策が解消に向かうはずで2年くらいなら我慢できますが、もう5年近くに及んできています。
高嶋)トップの三菱UFJがこういう状況だと、各地の地方銀行や信金さんなどみんな火の車になっているわけですか。
須田)そうですね。経営統合をして2つの店舗が1つになり、営業部門ではない人事部とか総務部なども1つになれます。爪に火を灯すように経費削減を行っています。非常に厳しい状況です。
高嶋)現在日本では失業者が社会問題になっていませんが、このような状況がガンガン長く続いていけばどうなっていくか分かりませんね。
須田)とはいっても他は人手不足ですから。銀行員の方も銀行にしがみついていないで、チャンスを巡って銀行を出てみようと。
高嶋)大学生諸君も安全だからと、上位に行きたい会社は銀行だということではないと。そういう時代は終わったのですね。
須田)銀行に入っても、いつリストラになるかわからない時代です。
高嶋)時代は明らかに変化しております。
高嶋ひでたけのあさラジ!
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