日本の文化 衝立&屏風の違い
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『衝立』と『屏風』の違い
衝立とは
『衝立』は元々、『衝立障子』の略です。
室内に立てて部屋を仕切ったり、目隠ししたりするため家具です。
下の部分には台が付いていて、移動出来るようにしてあります。
最近では『パーティション』のことを『衝立』と表記する所もあるそうですが、『衝立』は英語で『スクリーン』ですので、厳密には違います。
屏風とは
それに対して『屏風』は、縦長の長方形の木の枠に紙や布を貼ったものを“偶数枚”繋いで、角度をつけて開いて立たせたものです。
“偶数枚”なのは、折りたためるようにするためです。
元々、『屏風』という漢字には“風を屏(ふせぐ)”という意味があります。
そんなところから、装飾を兼ねて風をさえぎったり、仕切りや装飾のために使われます。
『屏風』は中国の『漢』の時代に、既に“風よけの道具”として存在していたそうです。
その後、贅沢な装飾品へと変化していきました。日本には7世紀の終わりに伝わったとされています。
一番の違いは
それを踏まえて『屏風』と『衝立』の違いですが、一番の違いは、『屏風』は折りたためますが、『衝立』は折りたためません。
このように厳密には違うモノですが、“屏”という漢字を調べると、辞書によっては『ついたて』と出てきます。
そんなところから、同じものだと思われてしまうこともあるそうです。
■杏樹の感想
日本の家屋には、素敵な文化が散りばめられていますネ。
今は和室のない家屋が多くなっていますが、旅先などで日本の家屋を訪れた時、襖や障子、衝立、屏風に触れると気持ちが落ち着きます。特に畳の独特の香りって、本当に癒されますよネ。
(2017/10/27放送分より)
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