今が分かる、時代が分かる!知る人ぞ知る「大阪弁川柳大賞」

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今が分かる、時代が分かる!知る人ぞ知る「大阪弁川柳大賞」
いよいよ暮れが押し迫ってきました。
「流行語大賞」、今年2017年の大賞は「忖度」と「インスタ映え」。
「今年の漢字」はというと、「北」のひと文字でしたが…
こういった、その年その年の世相を反映させた大賞ものって、実は結構あるのだそうです。
で、中でも、「こりゃあ面白い!」「流行語や漢字よりも、オレはこっちのほうが好みだなぁ!」
そんな声が、年々増えてきているというのが、知る人ぞ知る、「大阪弁川柳大賞」。

この「大阪弁川柳コンテスト」。 文字通り、大阪弁でもって、その年の世相を反映させた川柳を募集、大賞作品を決定しようというイベントなんです。
大阪市中央区の「なんなんタウン商店街振興組合」が町おこしで始めたものなのですが、なんとなんと、今年で実に「21回目」を数えるという、歴史のあるイベントとなりました。
で、徐々にウワサがウワサを呼びまして、数年前から、全国的に、注目を浴びるようになってきた… というんです。

今年は、総計5939作品が集まりました。
で、先ごろ、大賞作品ほか優秀作の数々が発表されたのですが、いずれ劣らぬ傑作揃い。
その中から厳選して、いろいろとご紹介しましょう。
いかに今年の世相が上手に反映されているのか?
そのあたりを念頭に置きながら、お楽しみください。

■「早よ食べや いつまで写真 撮ってんねん」(大賞作品)

▽食べるより先に「インスタグラム」や「Twitter」用の写真を撮るのに大忙し。
お店の大将の溜息が聞こえてきそうです

■「ノルウェイの 森から出るの いつやろか」(優秀賞)

▽村上春樹さんのノーベル賞受賞はいつ?
いいかげん「ハルキスト」たちもイライラしていることでしょう

■「あべ君とこ ソンタクロース 来るんやて」(優秀賞)

▽“ソンタク”ロースは、「あべ君」のいうことならなんでも聞いてくれるんでしょうか

そのほか、感心至極の出来栄えの作品としては…

■「本心は 希望やのうて 野望やろ」 ▽小池さんの本音?
■「アイスちゃう Jアラートは 警報や」 ▽アイスは「ジェラート」ですね
■「もりとかけ あとはたぬきで 化かすんか」 ▽もりかけ問題の本質?
■「二千本! 焼き鳥ちゃうで 鳥谷や」 ▽阪神・鳥谷が2000本安打を達成
■「セールやて ダッシュで行かな 9秒台」 ▽桐生祥秀(よしひで)「9秒98」
■「Wやて バーガーちゃうで 不倫やで」 ▽今年も文春砲炸裂、W不倫もありました
■「インスタ映え どこにおんねん そんなハエ」 ▽オジさんには分かりません
…如何でしょうか。過去の作品も、知りたくなってきませんか?
では、せっかくですから、第1回め、1997年から、去年、2016年まで、
「大阪弁川柳」の傑作の数々を、年を追いつつ、お時間の許す限り紹介しましょう!
(※懐かしいなぁ~~~という言葉もふんだんに飛び出してきますよ。)

1997年(平成9年)

■「そやけどな 失楽園は しんどいで」 ▽不倫純愛小説「失楽園」が大ベストセラー
■「なんやねん たまごっちって 旨いんか」 ▽ゲーム「たまごっち」ブーム

2002年(平成14年)

■「いいやんか 人に番号 つけんでも」  ▽住民票コード登場、マイナンバーの基に
■「あかんねん そこの車両は女だけ」 ▽関西の私鉄で「女性専用車両」試験導入

2006年(平成18年)

■「灰皿も 孫のためなら 捨てまっせ」 ▽「日本禁煙学会」立ち上げ
■「冥王星 あんたの気持ち ようわかる」▽冥王星、惑星から「準惑星」扱いに格下げ

2008年(平成20年)

■「どないしょう 裁判員の 当たりくじ」 ▽「裁判員制度」導入決定
■「思いきり やっとくなはれ 若い知事」 ▽鳴物入りで橋下徹大阪府知事誕生

2009年(平成21年)
■「遼君が 好きや ゴルフは知らんけど」▽高校生プロ石川遼、18歳にして賞金王に
■「ミシュランに わかりまっかな たこの味」▽「ミシュランガイド関西」登場

2010年(平成22年)

■「ほしいねん おとな手当ても ほしいねん」 ▽民主党政権下で「子ども手当て」登場
■「我が家にも 仕分けの鬼が おりまっせ」 ▽蓮舫氏ほか「必殺仕分け人」活躍

2011年(平成23年)
■「サワホマレ? どこの酒やと きくオカン」 ▽なでしこジャパンブーム
■「レディガガ なんぼのもんやと うちのカカ」 ▽歌姫「レディ・ガガ」来日

2012年(平成24年)

■「市長はん 国もええけど 市も見てや」 ▽橋下徹「大阪市長」誕生
■「スマートホン 痩せる本とは ちゃうねんで」 ▽スマホ市場が拡大

2013年(平成25年)

■「五輪やて うちは買いもん 二輪やで」 ▽東京五輪開催決定
■「くまモンも ええけどウチは 粉もんや」 ▽ゆるキャラ「くまモン」ブーム

2014年(平成26年)

■「ありのまま 歌(う)とてる妻の 厚化粧」 ▽「アナと冬の女王」大ヒット

2015年(平成27年)
■「うちかって 爆買いしたろ 百均で」 ▽中国観光客の「爆買い」が話題に
■「責任も 屋根もあらへん 競技場」 ▽新国立競技場、設計段階で予算が大オーバー

2016年(平成28年)

■「イチローの スゴさ計れん メジャーでは」 ▽イチロー、メジャーで3000本安打
■「トランプは したいんちゃうの ババ抜きを」 ▽ヒラリーと大統領選で激突

~とまぁ、駆け足で、「大阪弁川柳」と共に、時代をおってきましたが…
ほかにも紹介しきれない傑作が山ほどあるんです。
なぜ、大阪弁で川柳を詠むと、なんともいえない味わいが出るのでしょうか?
「大阪弁川柳」を募集している「なんなんタウン商店街振興組合」の理事長さんによると、
「大阪は浄瑠璃に代表される語り物の文化が根付いた町で、語彙(ごい)も豊富。」
「会話を楽しむ文化が、時代を映す川柳を支えている」と語っているということです。

来年あたりは、もっとスポットがあたること間違いなしの「大阪弁川柳大賞」。
あなたは、「お好きでっか?」

12月27日(水)高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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