就活最前線 リファラル採用・やんちゃ採用とは?!

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大学入試シーズンになり、大学生は遊んでいるのかと思いきや、大学に在学中の3年生、2019年卒の学生はそうじゃありません。本格的な就職活動=就活を迎えています。まさに3月から「企業エントリー」が始まるという大切な時期で、いまエントリーシートや面接などの準備で忙しい。

19年卒も間違いなく売り手市場の傾向は強まる、と見られています。いい人材を確保したい企業からすれば、優秀な学生に振り向いてもらうために、固定観念にとらわれず、採用方法を変えていく必要があると言われています。

あなたの会社はどうでしょうか。人手不足が深刻な会社の方、なかなかいい人材を採用できない担当者の方もいるかもしれません。そこでけさは、企業側から見た新しい採用の形を探っていこうと思います。

まずは、採用を巡る状況からお話ししますと・・・企業が欲しい人材や人数に対して、なかなか人が集まらずに採用競争が激化しています。求人広告を出しても、企業説明会などのイベントで公募しても、応募者の母数が足りない。よって、企業が欲しい適正の学生や、スキルの見合った人材を採用することが困難です。

そんな状況ですから、たとえ採用に至ったとしても、入社前とのギャップなどの理由から“早期離職”ということになって、なかなか人材が定着しないというケースも少なくない。そこで始まったのが「リファラル採用」というやり方です。

「リファラル(referral)」とは、英語では紹介・推薦という意味で、「リファラル採用」は人材募集の際、いま会社で働いている社員に、人材を紹介・推薦してもらう採用手法のことです。

社員の個人的な繋がりを活用することで、「うちの会社はこういういいところがある」と会社の魅力や社風をターゲットとなる人材に効果的に伝え、
「それならいいな」と思ってくれるような、その企業の文化とマッチした人材を集めることができる点が一番のメリットとなります。

たとえば、「うちの会社に、あいつなら合うかもしれない」と友達や知り合いの顔を思い浮かべられることはありませんか? あるいは・・昔の仲間が集まった際に、「いまこういう所で働いていて・・・」と話すとする。すると、「いいなお前の会社。そういう所ならオレも行きたい」など、相手の方から興味を持ってくれることもありますよね。

こういう、あらかじめ会社の内情が分かっている社員を通じて採用が進んでいく、これが「リファラル採用」。これまで日本では“中途採用”の時の手法として、使っている所がありました。それを今後は、「“新卒”でもリファラル採用を組織的に行う」と採用法を転換していくところが出始めているのです。

そもそもリファラル採用を広く使用しているのはアメリカ。GoogleやFacebookなどIT系企業から火が付きました。現在、アメリカを始めたとした欧米ではメジャーな新規人材獲得方法の一つになっていて、アメリカでは3割がリファラル採用というデータもあります。さらに、最新の調査によりますと、80%以上もの企業が「従業員紹介プロセス」、つまりリファラル採用の方法を社内に構築している、というデータも出ています。

よってアメリカの学生たちは、就職を希望する企業で実際に働いている人物とのコネクションを作り、自身の持つスキルやポテンシャルを十分に伝えて、就職活動を有利に進めていくという方法に、就活が変わってきている。

では、リファラル採用と「コネ採用」はどう違うのか? という疑問が湧いてきます。コネ採用、つまり縁故採用は、企業の幹部や取引先の子弟などを、能力の有無にかかわらずショートカットして採用する。そこに“会社の風土に合う”とか“働く内容が人物に合っている”などのフィルターはない。一方のリファラルは、会社に近い立場の人から、人づてによる応募から選考することで、自社に合う人を効率的に探すことを狙った手法なのです。

そのメリットは「会社に合う人物を探しやすい」こと、そして「あらかじめある程度会社について内容がわかっているので離職率が低くなる」「採用コストが抑えられる」など、メリットが多い。

しかし、デメリットももちろんあります。「似たような人物ばかりが集まる」「紹介者の顔を立てて、とりあえずエントリーする人材もあり得る」「紹介者の社員と候補者の関係が悪くなる可能性もある」。

しかし、アメリカなど欧米で定着しているリファラル採用が、日本でも浸透しつつあるというデータもあります。求人情報メディアの『エン・ジャパン』が、500社、うち8割が従業員数300名以下の中小企業に調査した結果によりますと・・・「リファラルによる中途採用を実施したことがある企業は62%」「実施理由は、『定着・活躍がしやすい』『採用コストが低減した』『採用成功確率が高い』」

また、紹介した人材が入社決定した際に、紹介した社員に報奨金を支給している企業は44%。支給額の最多回答は「3万円~10万円」。リファラル採用を今後どうしていくかについては、実施済み企業は9割が今後も取り組み、未実施企業も3割が導入を検討と回答したそうです。

それでは、企業がリファラル採用を制度化する際に、どんな問題点があるのか? まず、社員のうち誰が推薦するのか、という問題があります。陥りやすい問題点は、保守的な考えを持つ経営者の多い日本では、紹介者となる従業員を“経営幹部”や“責任者クラスなどの一部に限定している”ことも少なくない。これでは、現場で活躍できる人物がそうそう集まらないだろう、と容易に想像できます。

ちなみに、海外の大手企業の80%はリファラル採用を実施する上で、紹介者の社員の質にこだわっていない。あらゆる部門や役職の社員・従業員が各自の人的ネットワークを活かし、会社に積極的に優秀な人材の紹介を行うことが可能となっています。

また報奨金についてですが、採用の際、ボーナスを出すことが「向いてる企業」と「向いていない企業」があることも、考えておいた方がいい。簡単に紹介して、お金だけもらおうという社員もいる可能性があるからです。紹介に協力的な社員を“ベストリクルーター賞”として社長から表彰する方がいい場合もあるのです。

現在、「新卒のリファラル採用のプロジェクト」を立ち上げている会社は、様々な工夫を行っています。たとえば・・・社内の誰に候補者の紹介をお願いするかを明確にすること。入社3年目までの社員、内定者など、新卒採用のリファラル採用において有効な社員をリストアップします。そして、「内定者がグループになってリファラル採用をおこなう」など、入社前プロジェクトとして進むケースもみられます。何度も内定者に「こういう人いる?」と問いかけ、求める人物像をアップデートしていきます。

また、社員に紹介してもらいたい人の人物像を具体的に書き出させます。「あ、こういう人いそう」という要素を洗い出していくことで、人材の掘り起こしができます。

また、紹介してもらった人物に対して、その後の選考方法が通常求人と同じく「書類選考」からでは「特別感」がありません。特別なインターンや面談、選考会などを個別に用意することが求められます。

そして、「リファラル採用」以外に注目されるのが、地方出身の高卒・中卒人材に的を絞った『やんちゃ採用』です。

高校を通じた就職活動は原則1社しか応募できないという制約があり、3年後の定着率は6割弱にとどまります。地方出身の高卒・中卒の人材は、都市部の大卒に比べて就職に関する情報や選択肢が不足しがち。よって、やる気はあるのに、それを生かせていないことも多い。そこで、彼らをターゲットに少しお試しで働いてもらうというインターンシップを行う、という採用方法です。

集まってくる人材の人物像は・・・地方の高校を卒業。が「意識の高い仲間にもまれて働き、将来は起業したい」との夢がある。こうした人材を集めて必要とされる企業に送り出す人材育成の会社も現れています。

「リファラル採用」や「やんちゃ採用」。人材探しに悩む企業なら、研究してみてはいかがでしょうか。

2月6日(火)高嶋ひでたけのあさラジ!「三菱電機プレゼンツ・ひでたけのやじうま好奇心」より

高嶋ひでたけのあさラジ!
FM93AM1242ニッポン放送 月~金 6:00~8:00

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