羽釜(釜)でご飯を炊いていた頃、炊き上がったご飯は『おひつ』に移していました。そうすることで余分な水分を吸って、ご飯が冷めても固くなることを防いでくれました。
『自動式電気釜』、いわゆる『電気炊飯器』が誕生してからもご飯を『おひつ』に移し替えていましたが、冷めてしまうのが欠点でした。そこで1965年(昭和40年)に『象印マホービン』が炊いたご飯を電気で保温する『電子ジャー』を発売しました。
その2年後、1967年(昭和42年)に『三菱電機』が『炊飯』と『保温』の両方の機能を備えた炊飯器を発売しました。これをキッカケに、各メーカーも『電子ジャー炊飯器』を発売するようになりました。
1979年(昭和54年)には、火加減を自動的にコントロールしてくれる『マイコン炊飯器』が発売されました。そんな炊飯器の歴史を大きく変えたのが、1988年(昭和63年)に登場した『IHジャー炊飯器』です。
『IH』とは『Induction Heating』の略で、『電磁誘導加熱』のことです。電気と磁気の働きで、炊飯器の内釜自身が直接、熱を発します。そのため全体にムラなく熱を伝えられるため、高い火力で一気に炊き上げることが出来ます。
それに対して『マイコン炊飯器』の場合、内釜の底の部分が熱くなって、その熱が内釜全体に伝わって、ご飯を炊き上げます。そのため『IH炊飯器』に比べると、熱の強さが弱くなっています。
(2018年4月12日放送分より)
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