北海道地震~未だ携帯電話が使えない被災現場
公開: 更新:
ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月10日放送)ジャーナリストの須田慎一郎が出演。北海道地震の取材を終えた飯田浩司から現状を聞き、札幌の被害が全道に与える影響について解説した。
安倍総理北海道地震被災地を視察~予備費5億円決定へ
安倍総理大臣は昨日、最大震度7の地震に見舞われた北海道内の被災地を訪れ、土砂崩れや液状化の現場、そして住民の避難所を視察した。
総理はこの後被災地支援のため、予備費5億4,000万円の支出を今日決定すると表明している。
安倍総理)被災者の命と生活環境に不可欠な、物資のプッシュ型支援を一層強化するため、明日予備費5.4億円の使用を決定します。
飯田)私も昨日は総理が視察する札幌市清田区の現場と、安平町での地元自治体からの要望書を手渡すところを取材してきました。ヘリコプターからも現状を確認したり、避難所で直接避難している方々と交流を行っていました。
物流の起点である札幌市が被害を受けると道内全域に影響を及ぼす
須田)この地震、震源地が道都である札幌のすぐ近くでした。だからどの程度の影響が出るのか少し心配です。札幌の現状は、現在どんな感じですか?
飯田)水に関しては、札幌市内ではほぼ復旧しています。電気も、すでに通っています。インフラとしてはある程度戻っていて、交通機関も節電で1部運休するところもあるそうですが、ほぼ平常通りです。
ただし、物流の面がまだこれから、という感じです。例えばコンビニのおにぎりなどの棚が空だったり。
須田)これは意外と本州の方は知らないのですが、北海道の物流は、特に鉄道に関して言うと、札幌をすべて起点として全道に通っています。必ず札幌に入り、札幌から出ていくのです。
道路もそうですが、その辺が影響してくると、北海道全道に影響を及ぼす形になります。
飯田)水が止まっているところ、特に酪農をされている方は、搾乳した後のミルクを溜めておくところを洗浄できないので、やむなく廃棄せざるを得ない、ということが出ています。今後そうした生産地の影響が本州にも及ぶだろうと言われています。
被災が激しかった地域では携帯電話が未だに使用できず
須田)水や電気もさることながら、携帯電話について質問です。これもある意味ライフラインだと思いますが、これが通じていない状況が、かなりの広範囲に及んでいると聞いています。その辺りの復旧具合はいかがですか?
飯田)札幌市内に関しては電気が通ったので基地局も復活しています。だから、ほぼ問題はなくなってきているようです。
ただし、被災が激しかった厚真町やむかわ町、安平町のような、基地局自体が被害を受けているようなところは、まだこれからという場所もあるようです。役場の辺りに関しては、臨時の、電波を出す車を出したりして、各通信会社も対応しています。通話はできるようですが、例えば土砂崩れの現場などに行くと携帯は圏外になってしまいます。
須田)むしろ、そのような地域こそ、携帯電話が必要ですからね。
飯田)本来はそうですよね。そうした地域は水も電気も通っていません。車で行っても燃料が尽きたらそこでおしまいです。そもそも、大きな車が入れるような道は土砂崩れで寸断されていて、未舗装の農道のようなところをえっちらおっちら行かなければならない状況が、まだ続いているようです。
飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00
番組情報
忙しい現代人の朝に最適な情報をお送りするニュース情報番組。多彩なコメンテーターと朝から熱いディスカッション!ニュースに対するあなたのご意見(リスナーズオピニオン)をお待ちしています。