かつてはオリンピックマラソンでも『足袋』を履いていた

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かつてはオリンピックマラソンでも『足袋』を履いていた
昭和30年代から40年代、運動会では足袋を履いて走ったり競技に参加する姿がよく見られたそうです。
この運動会の足袋のことは『運動足袋』、または『マラソン足袋』と呼ばれていました。
底の部分がゴムで補強されている足袋です。

学校の運動会は明治時代に始まりましたが、当初は素足または着物用の足袋で走っていたそうです。
そんな足袋ですが、当時の陸上競技の選手にも愛用されていました。
例えば1912年、ストックホルムオリンピックのとき、“日本マラソンの父”と呼ばれた金栗四三(しそう)さんは足袋を履いて走りました。
その後も金栗さんは、底にゴムを付けるなどして改良した“マラソン用の足袋”を開発しました。

また金栗さんは、“足袋は靴よりも軽くて、日本人に馴染んでいて、さらに足にマメが出来にくい”と、小学校の体育の指導書などで足袋で走ることを勧めていたそうです。

1951年(昭和26年)、アメリカのボストンマラソンで田中茂樹さんが日本人で初めて優勝しましたが、このとき履いていたのが『マラソン足袋』という足袋でした。
これは『鬼塚株式会社』、現在の『アシックス』が地下足袋を進化させた『マラソンシューズ』でした。

昭和30年代、40年代というと、まだいまのように“機能的な運動靴”が普及していませんでした。
そんななか、『運動足袋』は軽いのと、足で地面をつかむような感覚で走ることが出来たそうです。
この『運動足袋』ですが、縫い目が破れやすかったため、運動会で1回使ったら、ゴミ箱に捨てて帰っていたそうです。

スズキ・ハッピーモーニング 鈴木杏樹のいってらっしゃい

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