米軍機墜落事故~夜間に空中給油の訓練をした理由

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ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月7日放送)に外交評論家の宮家邦彦と元航空自衛官で評論家の潮匡人が出演。アメリカ軍機の墜落事故について解説した。

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米海兵隊岩国基地所属機が墜落した高知県沖で、捜索活動をする海上保安庁の船と米軍機=2018年12月6日午後1時30分(共同通信社機から) 写真提供:共同通信社

アメリカ軍機の墜落~1人の死亡確認

山口県にある在日アメリカ軍岩国基地に所属する2機の航空機が、高知県の沖合で墜落した昨日の事故の速報。乗組員7人のうち2人が救助されましたがアメリカ兵隊は昨夜、その救助された2人のうち1人が死亡したと明らかにした。救助されたもう1人の乗組員の容体については安定しているということ。アメリカ軍や自衛隊が引き続き残る5人を捜索している。

飯田)続報がいろいろ入って、空中給油中の事故だということまでは分かって来ていますが、宮家さんはどうご覧になりますか?

宮家)米軍の訓練は日本の国内でやることが多いので、その地域に住んでおられる方にとっては重大な問題であることはよく分かります。沖縄もそうだし、それは他の米軍基地どこでもそうです。特に岩国の場合は、海兵隊の航空機の基地もありますから。ただその必要性もあるわけです。夜間ですよね。ということは、夜間に戦闘機に給油をしなきゃいけないということです。戦争は5時になったら終わるわけではないので。

飯田)この件について、元航空自衛官で評論家の潮匡人さんとお電話が繋がっています。この事故の原因など、どんなことが考えられますか?

潮)すでに報道されている事実で、空中給油の訓練中であったということと、それが夜間であったということの2つが、主な原因になったのではないかと思います。

飯田)かつてホースが絡まってというような事故がありましたが、今回の場合はそういうものではないわけですよね?

潮)それはオスプレイという機種の事故だったと思います。もちろん今回はオスプレイではありませんので、回転翼は付いておらず、それと同じようにして起きた事故ではありません。しかし、その事故は真夜中だったと記憶しています。昼間における空中給油の訓練中においての事故も、これまで米軍に限らず世界中で起きています。空中給油という行為自体に一定のリスクが伴います。しかもそれが夜間であるということですので、視認できていない可能性が昼間より圧倒的に高いですし、そのときの気象条件等によっては非常に危険な状態で行わなければならない訓練だということになります。

飯田)米軍などはやっぱり厳しい条件であっても、訓練としてやらなければならないときはあるわけですよね。

潮)もちろんそうですね。宮家さんがご解説くださったように、戦争は昼間だけではありませんし、朝鮮半島情勢をにらんだということも、今回の訓練の背景にはあると思います。

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