かつては同じ量の黄金と引き換えられた「コショウ」
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コショウは『コショウ科』と言う、熱帯アジアが原産の植物の果実を乾燥させて、香辛料として利用しています。英語で『ペッパー(Pepper)』と言いますが、この『ペッパー』という言葉は、インドの古語『サンスクリット語』の『ピッパリー』に由来するそうです。
『ピッパリー』とは“ロングペッパー”のことです。別名、『長コショウ』とも言います。
コショウはインドでは、いまから約2500年前、紀元前500年代には既に食生活に取り込まれていたそうです。その後、ペルシャ人やアラビア人の手によって、コショウは地中海沿岸の国々に運ばれて、医薬品や食用として使われていたことが分かっています。
ヨーロッパでは、土質がコショウの栽培に適さないため、インドから運ばれたものに頼っていました。そのためとても価値が高くて、ときには金や銀と同じように貴重な貨幣の1つとして使われていたそうです。
中世ヨーロッパの時代、コショウの価値を表す例として『ひと握りのコショウは同じ重さの黄金、もしくは牛一頭と引き換えにされた』と言われています。それほどコショウは、とても貴重なものでした。
日本には8世紀の奈良時代の頃に、貴重な薬としてコショウが伝わっていて、正倉院(しょうそういん)にもコショウが収められているそうです。
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