「たんのカレーライスマラソン」~順位を競わない“甘口”のマラソン

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ニッポン放送「週刊 なるほど!ニッポン」(9月1日放送)では、「北見市端野町のマラソン大会、競うのは…タイムではなく、カレーの美味しさ!?」というトピックスを紹介した。

「たんのカレーライスマラソン」~順位を競わない“甘口”のマラソン

9月12日は「マラソンの日」。全国各地でマラソン大会が増えたが、2007年に始まった「東京マラソン」がきっかけとも言われている。そんななか、マラソンに参加したことがない人でも走れるようなマラソン大会が、北海道北見市の端野町にあるという。

それが、9月15日に開催される「たんのカレーライスマラソン」だ。その魅力について、「たんのカレーライスマラソン 実行委員会」事務局長・加藤貴善さんに、立川晴の輔が話を伺った。

「たんのカレーライスマラソン」~順位を競わない“甘口”のマラソン

晴の輔:「たんのカレーライスマラソン」というタイトルだけで笑顔になってしまうのですが、カレーを食べながら走るわけではないですよね? どういうマラソンなのですか?

加藤:4人1組で、カレールー、イモ、肉、タマネギ・ニンジンの各コースに分かれ、それぞれの食材を求めて走ります。食材を持ってゴールした後は、みんなでカレーを作って食べていただくというものです。

晴の輔:食材を集める過程が、マラソンになっているということですか?

加藤:そうです。まず『カレールーコース』が最初にスタートして、5km走っていただきます。次の『イモコース』は、小さい方からお年寄りまで参加していただきたいので、2kmを必ず歩いてもらいます。

「たんのカレーライスマラソン」~順位を競わない“甘口”のマラソン

晴の輔:歩き専門で、イモを調達すると。

加藤:『肉コース』は4km、『タマネギ・ニンジンコース』は3kmとなっております。

晴の輔:それを、4人1組でやるのですね。

加藤:みなさんが全員ゴールしないと、カレーが出来上がらないということになっています。

「たんのカレーライスマラソン」~順位を競わない“甘口”のマラソン

晴の輔:1つでも食材が欠けると、味が落ちてしまいますものね。ルーはどこのものを使うのですか?

加藤:今年(2019年)で34回目なのですけれど、6回目からハウス食品さんの『バーモントカレー』や『ジャワカレー』を、参加者全員に提供していただいております。

晴の輔:カレーを作って、出来上がるまでのタイムを競うのですか?

加藤:いえ、タイムや順位は競いません。カレーの美味しさを審査することもありません。みなさんで好きに作っていただいて、気持ちのよい青空の下で食べていただきます。

「たんのカレーライスマラソン」~順位を競わない“甘口”のマラソン

晴の輔:何かを競っているわけではないのですね。隠し味やトッピングも自由でいいのですか?

加藤:みなさんで用意していただいて、何の縛りもなく楽しんでいただきたいと思います。毎年300チーム近くが参加表明されていて、抽選となっています。テントやパラソルを持参されるチームが、参加チームの1/3ほどいらっしゃいます。

晴の輔:いちばん遠いところからだと、どの辺りから参加されていますか?

加藤:いちばん遠い方で福岡ですね。あとは三重県や神奈川県、埼玉県など道外からの申し込みもありました。

晴の輔:なるほど。家族連れが多かったりするのですか?

加藤:そうですね。道外から来られる方は、ご家族で参加されております。

「たんのカレーライスマラソン」~順位を競わない“甘口”のマラソン

晴の輔:優しいマラソン大会ですね。

加藤:ありがとうございます。カレーで言うところの「甘口」で、ゆるゆるでやっております。

晴の輔:タイムを競わなくていいのですものね。

加藤:3年ほど前に、台湾にあるハウス食品さんから「カレーライスマラソンを台湾でもやりたい」とお話があって、1度台湾でも開催したそうです。その後も隔年開催にはなりますが、ハウス食品さんが全面協力で行っています。

晴の輔:世界に飛び火しているのですね。

「たんのカレーライスマラソン」~順位を競わない“甘口”のマラソン

晴の輔:「カレーライスマラソン」を始めるきっかけは何だったのですか?

加藤:昭和61年は、端野町の開基90周年なのです。そのとき教育委員会にいた当時の職員の方が、健康とレクリエーションのために、誰でも好きなカレーライスとマラソンを組み合わせて始めたのだと聞いております。

晴の輔:昭和61年にスタートしたのですね。昭和、平成、令和と、歴史あるイベントですよね。

「たんのカレーライスマラソン」~順位を競わない“甘口”のマラソン

晴の輔:カレールーや具材はありますが、ご飯はどうなっているのですか?

加藤:実行委員会が用意します。端野町産の、炊き立てご飯を提供させていただいております。

晴の輔:お米を運ぶのは重いですものね。マラソンで食材を調達してから、調理をする。

加藤:屯田の杜公園内の野球場に、イベント会場として洗い場などを設置しています。集めた食材はそこで調理して、各々のカレーを作っていただきます。また『大食いコンテスト』や『仮装コンテスト』を設けており、賞金も用意しているので、そちらは競っていただきます。

晴の輔:球場からカレーの匂いが、町に漂っているのですね。

加藤:農家の方々などから、走っている方に「頑張れ~!」と声援を送っていただいています。

週刊なるほど!ニッポン
FM93AM1242ニッポン放送 日曜24:50-25:00

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