弁当コンサルタント・野上優佳子「野上家のお弁当4原則」
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黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、料理家・弁当コンサルタントの野上優佳子が出演。お弁当の魅力について語った。
黒木)今週のゲストは料理家で弁当コンサルタントの野上優佳子さんです。“弁当コンサルタント”というのは、どういったことをなさるのですか?
野上)お弁当は中身や料理の話ばかりが注目されますが、あくまで箱と中身の組み合わせで、相性があって初めてお弁当が成立するのです。そこで、お弁当の箱の部分のプロデュースや、商品開発をさせていただいています。
黒木)内容だけだと料理家ですから、いろいろできますよね。けれどもトータルとして、ということですね。私もお弁当作りを何年もやって来ましたが、子どもが中学に上がると毎日になるのですね。毎日だからしんどいだろうなと思っていたら、考えてみると週1の方が大変なのですよ。
野上)そうですよね。ルーティンというか、日常になるとみなさんそれなりに組み立てをなさるのですが、週に1回だとそれだけを作らなくてはいけなくなるので、難しくなります。
黒木)毎日だと材料もそうですし、昨日こうだからこうとか、いろいろなことを考えて日常の献立になるので、できてしまうのですよね。
野上)贅沢なものではなくていいので、安定感の持てる、日常の家の食卓の地続きであるというところが、お弁当の魅力だと思います。
黒木)弁当作りの楽しさを広めていらっしゃるのですか?
野上)どうしても難しさや面倒くささが付きまとうのですが、なるべく日常の地続きのなかで、楽しんでいただけるといいなと思ってお伝えしています。
黒木)「野上家のお弁当4原則」というものがあるのですが、教えていただけますか?
野上)とにかく「頑張らない」ということですね。おにぎりだけの日があってもいいですし、ハムサンドだけの日があってもいいのです。次に、食べる人が美味しいというのがいちばんだと思います。「好きなものを入れる」。外で頑張っているなかで食べるのだから、せっかくならば好きなものを食べようということです。そして、いちばんお弁当で大事なところは「腐らない」ことなので、作り置きを過信し過ぎずに、難しいお料理よりはシンプルなものを、その日に作って詰めると安心ですね。「自分のタイミング、食事量や体調に合わせて自分の食べたいものを優先で決める」。それに尽きると思います。
黒木)実際、どのくらいのお時間でつくっていらっしゃいますか?
野上)うちは5人家族なのですが、子どもたちの分も全部作るとなると、トータル30分くらい。そういうときもありますし、私1人のお弁当でしたら、10分かからないときもあります。
野上優佳子(のがみ・ゆかこ)/料理家・弁当コンサルタント
■株式会社ホオバル代表。社会人から小学生まで2女1男の母。
■中学生のころからお弁当を作り続けて30年以上! 長いお弁当生活の知見から、お弁当についての講演や執筆、メディア出演も多数。メニュー開発やお弁当箱などの商品開発アドバイザーも務める。
■著書には『野上優佳子のお弁当おかずの方程式』『お弁当のセカイ』『お弁当づくりの地頭がよくなるお弁当のセカイ』など。最新は『スープジャーで楽するおべんとう生活』(笠倉出版社)を出版。
ENEOSプレゼンツ あさナビ(12月23日放送分より)
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49
番組情報
毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳