棹前昆布、がごめ昆布…どんな料理に使われる?
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ニッポン放送「鈴木杏樹のいってらっしゃい」
全国の昆布の産地のうち、約90%を北海道が占めていますが、北海道産の昆布の1つが『長昆布』です。北海道の右下辺り、釧路や根室地方沿岸で採れる昆布です。その名のとおり6メートル~15メートルと長くて、佃煮や昆布巻などに加工されています。
『長昆布』のなかで採る時期が約2ヵ月早いものを、『棹前(さおまえ)昆布』と呼んでいます。海のなかから船に昆布を引き上げることを、『棹(さお)入れ』と言います。棹入れを始める前に採る昆布なので、『棹前昆布』です。
『長昆布』と同じく、釧路や根室地方沿岸で採れる昆布が『厚葉昆布』です。その名のとおり、葉の部分に厚みがあるのが特徴です。こちらも佃煮や昆布巻などに使われています。
北海道の左側、日本海側の沿岸で採れるのが『細目昆布』です。幅が細くて、成長から2年目ではなく1年目に採ります。昆布のなかでも切ったクチの部分が最も白くて、粘りが強いのが特徴です。『とろろ昆布』などに使われます。
主に函館の東海岸で採れるのが『がごめ昆布』です。表面にデコボコした模様があって、それが籠の編み目のように見えることから、『がごめ昆布』と呼ばれるようになったそうです。粘りがとても強くて、『松前漬け』などに使われています。